コラム:アラブの一体性は失われたのか?
2019年09月24日付 al-Sabah al-Jadid 紙
アラブの一体性は失われたのか?
【ヤースミーン・ジャマル:ベイルート】
歴史的に、中東における多国間協調主義の強化という使命は次の2つの組織に課されていた。それは、政治・経済・文化の問題に関する幅広い同盟を体現するアラブ連盟と、第一に経済問題を扱う湾岸協力会議(GCC)だ。両組織の歴史、や注力するポイント、加盟国の性質には違いがあるもかかわらず、両組織の設立目的はイスラエルへの対抗のような重要かつ決定的な問題に関してアラブの一体性を保証し、加盟国間での紛争を回避するための機関となることであった。
アラブ・イスラエル間紛争はアラブ諸国を数十年にわたってパレスチナ国家樹立を支援するという共通の案件へと結集させ続けてきた。しかし、2011年に起きたアラブの春インディファーダ以降、同盟国や兄弟国により大きな影響を与える3つの問題が表面化した。それは、イランに代表されるような想定されうる脅威、地域的なテロリズムの拡散、政治的イスラームの台頭(あるいは政治的イスラーム主義という傾向)である。
(後略)
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翻訳者:中村観月
記事ID:47672