ヨルダン:新たな「国益をめぐる問い」の諸相(1)
2020年04月15日付 al-Quds al-Arabi 紙
■新たなヨルダンの「国益をめぐる問い」の諸相:コロナ、エストニア、キッシンジャー、イスラエル産ガス、ネゲヴのオイルシェール
【アンマン:本紙】
エネルギー安全保障といえば、エストニアで最も有名な世界的専門家と共にイスラエルが「シェールオイル」生産協定に署名したというニュースは、具体的に何を意味するのだろうか?
この質問は、特にコロナウイルスが流行しているタイミングにおいて、政治的なもの、殊にヨルダン的なものとなる。ヨルダンは2年前から同国への同様の投資が直面しているいやがらせを注視している。そして、このヨルダンへの投資は、エストニア自身の技能支援を受け、中国の投資マネーによって賄われているのだ。
サーリフ・アルムーティー議員によると、このニュースのもうひとつの政治的意味としては、ガスの生産者となり少なくともヨルダンでは民衆に完全に拒否された恐ろしい協定に基づいて生産したガスをヨルダン人やエジプト人に供給しているイスラエルが、エストニアに頼ってネゲヴ地域でシェールオイルを探しているが、ネゲヴ地域はヨルダンの砂漠と地理的にひとつづきであると考えられている土地であることだという。
不確かで不可解なことに、こういった事態がエネルギー問題の中で起き、「国家のエネルギー安全保障の手綱を敵に握られる」と銘打ったアルムーティー議員や彼の議員仲間の懸念の中で示されている一方で、ヨルダン政府当局者の大部分は、同国からエストニアの技術への投資は巨額で政治的な含みがあるにも関わらず、それを「始める」ことを熱望している。ヨルダン人は、自身の領土および国家に大量に存在する「国の鉱脈」からのエネルギー採掘に頼ることができる機会を初めて与えられているのだ。
(2に続く)
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翻訳者:伊藤遥
記事ID:48874