チュニジア:チュニジアに対し陰謀を企てているのは誰か(2)

2020年07月22日付 al-Quds al-Arabi 紙

■チュニジアに対して陰謀を企てているのは誰だ?

【ロンドン:本紙】

チュニジアは多面的な政治的危機に足を踏み入れている。中でも重要なのは、放逐されたザイン・アブディーン・ベン・アリー前大統領の支持者らや複数の政治団体による立憲自由党への追従によりイリヤース・ファハファーハ首相がサイード大統領に辞表を提出したことである。こうした「内戦」はアン=ナフダ運動に対抗する運動であり、石油などの天然資源に富むタタウイヌ州カームール地域の住民は、2017年に(当時座り込みの解消に失敗した)政府が住民らと締結した合意の適用が遅れたことにうんざりしてからも、座り込みやストライキを継続している。こうしたことが、コロナ危機の影響を受けた結果としてチュニジアが経験している困難な経済状況に追い打ちをかけるように起こっている。

チュニジアの民主化運動はその実、流血を伴った一連のアラブ諸国の革命の中ではいまだ唯一の生き残りである。革命によって、アラブ諸国の人々は実に様々な形で、先例のない惨さや暴力、抑圧にさらされた。またこれらの国々は外国による占領へと滑り落ちてゆき、そこでは国家主権のあらゆる意味が剥がれ、目に見える形でも見えない形でも内戦が広がった。サイード大統領が一度のみならず言及した「陰謀」にアラブ諸国が実際に直面させられているのはこうした事実によるもので、特にアラブ首長国連邦やエジプト、サウジアラビアにおける地域の反革命推進勢力がそうした「陰謀」の担い手となった。

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翻訳者:堀嘉隆
記事ID:49602