レバノン:撮影中にアサド大統領の肖像を掲げようとしたシリア人俳優らが追い出される(1)

2020年10月20日付 al-Quds al-Arabi 紙

■トリポリ市の住民らが、テレビシリーズの撮影中にアサド大統領の肖像を掲げようとしたシリア人俳優らを追い出す

【ロンドン:本紙】

レバノンの複数のFacebookページは、トリポリ市のタッバーナ地区で記録された映像を公開した。この映像の中では、若者1名が市庁舎を襲撃し、テレビシリーズの撮影中にバッシャール・アサド(シリア大統領)の肖像およびシリア政府の旗を掲げようとした複数のシリア人俳優を追放する様子が映っている。

トリポリ市の広報事務所は、発表した声明の中で以下のように述べた。「レバノンのある番組制作会社が、トリポリの市庁舎および公共公園内で『完全なる世界』という題名のテレビシリーズを撮影したいと申し出てきた。撮影チームは午後8時ごろに市庁舎に到着し、市長室長の立ち合いのもとで、映像撮影用のセットの組み立てを始めた」。

ウェブサイト「トリポリ・シャマール」が掲載した複数のビデオクリップによると、その後複数のシリア人俳優が撮影を中止し、地域の住民らによる強い怒りを避けるためレバノン軍兵士らに連れ添われながら、急ぎ市庁舎を退出した。

トリポリ市の住民らは昨日、SNS上でこの事件に関するコメントを行った。彼らによれば、「我々はアサド政権がトリポリとタッバーナの住民に対して行った虐殺を忘れていない。これからも忘れることはないだろう」のだという。

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翻訳者:木戸 皓平
記事ID:50068