■シリア北部・東部でシリア・ポンドによる取引が活発化
【スナック・シリアン・ドットコム】
トルコの支援を受ける諸派閥の支配下にあるラッカ県郊外においても、状況は大きく変わらないようである。タッル・アブヤド市に暮らすムハンマド・ナジーブ氏は以下のように述べた。「トルコ・リラの価値が下落し始めて以来、その取扱いは急激に停滞した。そしてシリア・ポンドは2か月以上にわたって対米ドル価値が安定していることを鑑み、市場取引に復帰した」。
ハサカ県郊外に位置するラアス・アイン市で教師として働くムスタファー・ムハンマド氏は以下のように語った。「トルコ・リラの下落にともない、我々が得ている給与の価値も下落した。数か月前には給料800リラは100米ドルと同価であったが、今日では60米ドルに相当するにすぎない。明日はおそらく、形容しがたい物価上昇のなかで給与の価値はさらに下落することだろう」。
ヌスラ戦線(シャーム解放機構)傘下の「救国内閣」に属し、ドイツ通信社が名前を明らかにしなかった情報筋は「救国内閣はトルコ・リラ暴落の危険性を議論するための公開会議に参加している」としつつ、以下のように付言した。「我々は市場を流れるままに放置することはない。我々は厳重な市場監視体制を有しており、いかなる販売者にも自分に都合が良い価格を自由に設定することは許可されていない。北部地域に入ってくる全ての商品はリスト化されており、それぞれに規定の価格が設定されている。我々は商品のコストがいくらであるか、また販売者の利益がいくらであるかを承知している」。
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