■世界銀行がレバノンにおける経済崩壊の責任を政治エリートに帰する…経済崩壊が国家の安定と社会的な安全に与えうる影響
【ダマスカス:本紙】
さらに同リリースは、2021年にはレバノン政府の歳入がGDPの6.6%相当と昨年の半分程度にまで落ち込み、これはソマリア、イエメンに次ぐ世界ワースト3位の数値であると述べた。
レバノン経済観測所の報告によると、2021年に、同国の債務残高はGDPの183%相当に達し、日本、スーダン、ギリシャに次ぐ世界ワースト4位の負債比率(対GDP)として記録された一方、実質GDPは昨年から10.5%減少した。
一方世界銀行のサロージ・クマール・ジャ東アラブ局長は「意図的な不況が続くなかで意図的な否認を行うことは、経済と社会に長期的な悪影響をおよぼす」と述べ、次のように付言した。「レバノンは同国の金融危機から2年以上が経過したにもかかわらず、いまだ復興や経済的・財政的安定に向けて信頼性に富んだ経路の策定を行っておらず、その開始については言わずもがなである」。
レバノンは、40億米ドル相当の融資をともなう経済改革プログラムを実施するにあたっての合意締結を目指し、国際通貨基金(IMF)との交渉を再開した。
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