シリア:現行の危機と80年代の危機の根本的な相違
2022年01月12日付 その他 - Snack Syrian.com 紙
■現行の危機と80年代の危機の根本的な相違
【フサイン・ハリール:スナック・シリアン・ドットコム】
80年代の危機と現行の危機、あるいはそれがもたらした無力なシリア国民に対する影響の根本的な相違は、前者においてはポケットに金銭があるにもかかわらず、基本的商品がまったくに近いかたちで存在していなかったということである。また国民たちは、昨今の感覚では取るに足らないように思える商品群を入手するために、消費者センターの入り口前で長い列を作ることを強いられていた。今日では状況は正反対である。全てのものが供給されており(ブラック)マーケットで積み上げられているが、ポケットは空である。また国家による支援の対象となっている商品は独占的に「スマート・カード」(必需品の配給自動化のために導入されたICカード、あるいはモバイル・アプリの名称)に依拠しているだけでなく、政府の専門家らが設置した数式に結びついており、もっとも単純な権利に対する不当と言えるレベルまでにベルト締めの政策が行使されている。
季節や仕事の多寡に応じて労働者を増やしたり減らしたりすることを余儀なくされる典型的な農業従事者である隣人が私に対し、我々が暮らす貧しい沿岸郊外部で考えられる自身の問題について話してくれた。労働者が客人として扱われ、彼らに食事を提供すること(少なくとも1回の食事に足るよう)はもっとも基本的な現実のうちに入るが、ここで大きな問題が生じる。スマート・カードが客人の存在を認識することはなく、労働者がどれだけ空腹であってもそれに関心を向けることはないからである。
(後略)
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翻訳者:メディア翻訳アラビア語班
記事ID:52540