イラン外相、ターリバーン外相代行と会談 水利権協定の履行を強調 第3回アフガニスタン近隣諸国外相会合
2022年03月31日付 Hamshahri 紙
“イラン外相はすべての民族が参加した包括的政府の樹立が、アフガニスタンの治安の確保、安定、発展に不可欠であるとし、その実現の必要性を強調した”
【ハムシャフリー電子版】IRNA(イラン国営通信)によると、イランのホセイン・アミールアブドッラーヒヤーン外相とアフガニスタン暫定政権のモウラヴィー・アミールハーン・モッタキー外相代行が、中国の屯渓区(とんけいく)で行われたアフガニスタン近隣諸国外相会合に合わせて会談し、懸案事項について協議を行った。
アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの会談で、すべての民族が参加した包括的政府の樹立が、アフガニスタンの治安の確保、安定、発展に不可欠であるとし、その実現の必要性を強調した。
また、女性の権利の尊重を、イスラームと偉大なる預言者が強調していると強く主張し、あらゆるレベルの女子教育と女性の社会参加は重要であると呼びかけた。
■水に関する協定の履行を強調
アミールハーン・モッタキー外相代行も、今後アフガニスタンの国土が近隣諸国に対する脅威の源になることはないとイラン側の不安の払拭を図り、テロリズムとの戦いを強調した。また、水に関する協定の履行も強調した。
[訳注:ここで言われている「水に関する協定」とは1972年に締結された、イラン・アフガニスタンを流れるヘルマンド川の水利権に関する協定のことを指すと考えられる。]
アミールアブドッラーヒヤーン外相は火曜日(3月30日)、外交団を率いて、第3回アフガニスタン近隣諸国外相会合に出席するため、中国東部の安徽省屯渓区を訪れた。
これに先立ち、アミールアブドッラーヒヤーン外相はロシアのセルゲイ・ラブロフ外相、カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ外相、パキスタンのマクドゥーム・シャー・マヘムード・クレーシ外相、トルクメニスタン外相、インドネシア外相、ウズベキスタン副首相と同外相会合に合わせて相次いで会談、協議を行った。
第3回アフガニスタン近隣諸国外相会合でアミールアブドッラーヒヤーン外相は演説を行い、「我々はアフガニスタンが二度と戦闘や政治的、軍事的争いの舞台にならないように努力しなければならない。それは間違いなく、アフガニスタンと近隣諸国の人々がこのような惨状の結果、第一の犠牲者となるからである」と訴えた。
第3回アフガニスタン近隣諸国会合は中国の主催で北京にて開催される。[「安徽省屯渓区にて開催された」の誤植と考えられる。]
アフガニスタン近隣諸国外相会合は第2回が昨年アーバーン月5日(西暦:2021年10月27日)にイラン・イスラーム共和国の主催で、テヘランにて、第1回が昨年シャフリーヴァル月17日(西暦:2021年9月8日)にパキスタンの主催でオンライン形式にて開催された。第1回同会合には(主催したパキスタンに加えて)イラン、中国、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの外相が参加している。
[訳注:第3回アフガニスタン近隣諸国外相会合には、イラン、ロシア、中国、パキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの近隣諸国7ヵ国の外相に加えて、アフガニスタン暫定政権の外相代行、さらにインドネシア、カタール両国の外相もゲストとして招待されている。]
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:KMMK
記事ID:53214