モロッコ:アフリカ移民によるスペイン越境で多数の死者
2022年06月27日付 al-Quds al-Arabi 紙
■モロッコ:ナドールとメリリャの間で何が起きたか
ヨーロッパ移住を望む1,500から2,000人のサハラ以南の国々のアフリカ人(一部はスーダン人とみられる)が、モロッコ北部のナドール(ナーズール)を経由し、スペインの支配下にあるメリリャへの越境を試みた。そのうちの多くは鉄のフェンスを乗り越え、チャイナタウンにある国境管理センターへと至る入り口を破壊し、約130人がメリリャに侵入した。
この出来事では、越境者の24人が殺害され(モロッコ人権協会によれば29人)、数百人が負傷し、またモロッコ治安部隊の約140人が負傷した。モロッコ当局は当局者の殺害については否定した(モロッコ人権協会は憲兵二名の殺害を確認した)が、5人が重傷を負ったことを認めた。スペイン当局は自国の警官も侵入を阻止するために出動したことを発表し、そのうちの49人が負傷したことを明らかにした。
モロッコの公式声明によると、越境者のうち5人は、柵から落ちたり押しつぶされたりした結果、(越境阻止)作戦開始時に殺害された。このことは、死者の大多数が治安部隊と越境者の間の対立で殺害されたことを意味する。多数の情報源によると、人々の一部はナイフや棒を携帯し、治安部隊に石を投げつけたという。治安部隊による応戦が高い死者数につながり、(確認された)死者数は増加すると予想される。
(後略)
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翻訳者:谷口萌依
記事ID:53656