イラン回廊復活の時:イラン、上海協力機構加盟資格の壁を打破(3/5)
2022年08月27日付 Iran 紙
エネルギーと交通運輸の発展
こうしたことにより、イランが西側の制裁を受ける中で、上海協力機構への加盟およびそれに向けた手続きを経ることは重要だが、これに加えてさらに重要なのは、加盟諸国の広大な市場によりスムーズに参入できるようになること、および各国との貿易・運輸・エネルギー分野での協力関係が強化されることである。世界第二の経済体である中国と、インド・ロシアといった経済大国が参加する同機構との連携は、とりわけエネルギー分野に特別な国力を有し、また加盟国同士と、加盟国と非加盟国をつなぐ回廊となりうるイランのような国にとって、間違いなく経済成長と発展の推進力の一つになりうるだろう。イランは、世界で最も重要な石油輸送ルートの一つにして地域を結びつける大動脈の一つであり、豊富なエネルギー資源と二つの重要な海へのアクセスを有すること、および比類のない戦略的要衝に位置することにより、地域の多くの国や上海協力機構の加盟諸国の基本的なニーズに応えることができる。
ライースィー大統領は昨年、上海協力機構の総会での演説で、イランのトランジット輸送能力に言及し、この点について「イランは、南北回廊(南北輸送回廊:INSTC)を通じて南北ユーラシアをつなげ、また中央アジアとロシアをインドに接続することができる」と注意を喚起した。この回廊は、大ユーラシアという枠組みの中で統合インフラを強化しうる。また、「一帯一路構想」の一部として、中国・中央アジアおよび西アジアを結ぶ回廊の経路上におけるイランの地政学的位置は、一方では東西ユーラシアを結びつき、他方ではチャーバハール港をいくつかの加盟国と近隣諸国の交流の中心に変え、そのようにして上海協力機構全体の協調のシンボルとなるだろう。
ー(4/5)に続くー
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翻訳者:LJ
記事ID:54011