イラン回廊復活の時:イラン、上海協力機構加盟資格の壁を打破(4/5)
2022年08月27日付 Iran 紙
安全保障の傘
上海協力機構の経済的側面における重要性に加えて、この多国間協力組織へ加盟することは、政治および安全保障の分野で同機構の保護の傘を得ることにもつながる。これは、イランの危機的な日々に少なからぬ支援をもたらしうるものであり、また国益の追求と獲得、および地域における役割を履行する上で、当国に活躍の場を提供しうるものになるだろう。国連安保理常任理事国5カ国中の2カ国である中国とロシアは、米国のJCPOA(包括的共同作業計画)離脱後の政治的緊張が高まる中、国際舞台でドナルド・トランプ政権と対立するイランを政治的によくサポートしてきた。
このように、政治的・経済的次元のほか、上海協力機構加盟諸国とイランの間に安全保障分野での連携強化が生まれることも、イランの正規加盟がもたらすもう一つの結果とみなすことができる。域外勢力に対抗することを目的とした集団安全保障体制政策の策定に適した環境が形成され、さらには、カスピ海の法的地位および安全保障体制がより積極的かつ好ましい形で追求される可能性をもたらしたことは、今回の加盟による安全保障上の成果の1つである。イランは地政学上の要衝を占め、地域の政治・経済・運輸ネットワークにおけるその重大な役割をもって、最も重要な国として位置付けられている。これに加え、上海協力機構への正規加盟を経て、アジア諸国との関係修復に集中し、制裁を克服して地域的・国際的状況に沿った目標の追求を容易にする方法を見つけたら、イランは国際関係と地域ネットワークの中心になりうるだろう。
ー(5/5)に続くー
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翻訳者:LJ
記事ID:54021