ロバート・マレー米国イラン担当特別代表「米国次期政権が核合意から脱退しないことは保証できない|イランは核兵器の取得に踏み切ったように見えない」(1)

2022年09月30日付 Hamshahri 紙

 米国のイラン担当特別代表がインタビューで、核合意再建に向けた外交努力が成果をあげていないことに関して、イランに責任を転嫁しようとし、「バイデン政権は、米国の次期政権が核合意から脱退しないことをイランに保証することはできない」と述べた。

【ハムシャフリー電子版】The World[米国の公共ラジオ番組]のウェブサイトによると、米国のイラン担当特別代表ロバート・マレー氏がこのラジオ番組のインタビューで、核合意再建交渉は行き詰まっているのか否かという質問に対して、「我々は1か月前は合意に近づいたと思っていたが、その後イランはよく分からない何らかの理由で、合意と何の関係もなく、同国の過去の活動及び幾つかの場所でのウラン粒子の存在に関する国際原子力機関(IAEA)が行った調査について、問題を提起し始めた」と答えた。

 マレー氏は次のように主張した。「ゆえに、詳細には触れないが、イランが望んでいるのは、我々アメリカとヨーロッパ諸国がIAEAに今回の調査を終わらせるよう、圧力を行使することだといえる。この問題は核合意と何の関係もない。さらに、我々もそのようなことをするつもりはない」。

 イランでのIAEAによる調査の問題、及びこれとウィーンでの交渉プロセス[すなわち核合意再建交渉]との関係性に関してマレー氏がこのような主張をしている一方で、イランのホセイン・アミールアブドッラーヒヤーン外相は以前、Al-Monitorのインタビューで次のように語っていた。「IAEAへの協力に関しては全く問題ない。現在、保障措置の枠組みの中で我々と同機関の協力は続いている。カメラは取り付けられ、監視作業も実施されている。しかしながら、我々が自ら行ってきた追加的な措置は、我々自身が設置したカメラ[によるモニタリング]を含め、取りやめた。これは4か月前にIAEAで採択された決議案への対抗策である。米国やヨーロッパ三国[英独仏]は間違いを犯した。[核合意再建]交渉の真っ最中に、[米英独仏が]決議書をIAEAに提出したのだ。[これらの国に対する対抗策は取ったが、]我々はIAEAへの協力を続ける。」と述べた。

-(2)に続く-


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翻訳者:LJ
記事ID:54243