ニーデ地震は火山ハサン山の活動とは無関係―アクサライ県知事
2023年02月25日付 Milliyet 紙
ニーデ県ボル郡で発生したマグニチュード5.3の地震を受けて、アクサライ県庁がハサン山に関する発表をおこない、ハサン山にある複数のセンサーにおいて火山活動はみられなかったと明らかにした。
災害緊急対策庁(AFAD)データによれば、13時27分にボル郡の深度7キロメートル地点で発生したマグニチュード5.3の地震の後、アクサライ県がハサン山に関する発表をおこなった。県の発表は次のとおり。
「(今回の地震と)同じ地域で発生したマグニチュード5.1の地震後、TÜBİTAK助成プロジェクトおよびAFADの協力によって、ハサン山ならびにトゥズ湖断層帯(TGFZ)の合計5か所のGPS観測所と複数のセンサーがハサン山を常時モニタリングしている。2023年2月25日にニーデ県ボル郡で発生した地震は、ハサン山の複数の観測所でも記録された。現状の調査結果に照らせば、現時点では、我々のもとに火山活動を懸念しなければならないような事態は知らされていない。また、地震発生後、県職員が県下全域で域内スキャン活動を済ませており、いかなる不安材料も見つかっていない。」
■シュクリュ・エルソイ教授による解説
CNNトルコ地震アドバイザーのシュクリュ・エルソイ教授も、マグニチュード5.3の地震を次のように評価している。
「(地震は)我々に多くのことを語る。たとえば、われわれは中央アナトリアでは地震が起きないと思いがちだが、実際にはコンヤ県ではニーデ周辺で地震が数年前から地震が発生している。この地域ですら地震が起きる可能性があるのだ。さらに、マグニチュード5.3がどれだけ大きいかといえば、トルコではマグニチュード5.5の地震でも構造物の損傷は起き始める。それならマグニチュード5.3ではどうか? 現地に赴いて目にする必要がある。
一方でニーデ県とその周辺地域には次のような特徴がある。この地域では、一部の地震は地殻変動ではなく火山活動に起因する。地震を引き起こすもっとも大きな要因の一つは地殻変動である。地殻の割れ目は大陸移動によって生じた応力が解放されたときに生ずる。
つまりここでは、ほかの場所とは異なり、火山に起因する地震もある。これに関する重要な背景もある。中央アナトリアには、エルジエス山やハサン山といったいくつかの主要な火山がある。そして、これらの火山は歴史に人類が登場してからも活動がみられる。一連の地震のうち、いくつかは火山に起因している可能性が高い。しかしこのことが真に示しているのは、地震はトルコのどこでも起こりうるということだ。 昨日はマラティヤ周辺で起きた。そして西部でも。どこでも起こっている。」
■アクサライ県で道路と地面に亀裂
ニーデ県ボル郡ではマグニチュード5.3、コンヤ県エレリ郡ではマグニチュード4.3の地震が発生した。これらの地震によりアクサライ県内では道路と地面に亀裂が生じた。
昨日発生したコンヤ県エレリ郡を震源とするマグニチュード4.3の地震と、ニーデ県ボル郡を震源とするマグニチュード5.3の地震の振動はアクサライ県でもかなり強く感じられた。 さらに、アクサライとコンヤを結ぶ幹線道路とスルタンハヌ地区の地面に亀裂が生じた。幹線道路や地面の亀裂は地震の激しさを目の当たりにさせる。亀裂の深さは、場所によっては2メートルに達する様子が観測された。
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翻訳者:原田星来
記事ID:55121