イランとサウジアラビア、中国による共同声明の署名を受け発表 7年に及ぶ行き詰まりの終焉についてシャムハーニー氏が談話
2023年03月10日付 Jam-e Jam 紙
シャムハーニー海軍中将は以下のように述べた。「テヘラン―リヤド間の誤解を解消し両国関係の将来へ目を向けることは、更なる地域の安全と安定や、ペルシャ湾岸地域やイスラーム世界の国々による既存問題に対処するための協力の拡大に確実につながるだろう。」
【ジャーメ・ジャム電子版】国家安全保障最高評議会書記(注1)のアリー・シャムハーニー海軍中将は、イラン・イスラーム共和国、サウジアラビア王国、中華人民共和国の3カ国合意が北京で結ばれた後にヌールニュース(注2)に以下のように述べた。「アーヤトッラー・ライースィー師によるバフマン月(注3)の中国訪問や、習近平国家主席と我が国の大統領の会談が、イランとサウジアラビアの代表団との間での新しく、非常に真摯な交渉が行われる下地となった。」
同氏は、イラン、サウジアラビア両国間で行われた会談を、率直で、透明性が高く、包括的で建設的なものであったと述べ、以下の様に付け加えた。「テヘラン―リヤド間の誤解を解消し両国関係の将来へ目を向けることは、更なる地域の安全と安定や、ペルシャ湾岸地域やイスラーム世界の国々による既存問題に対処するための協力の拡大に確実につながるだろう。」
シャムハーニー氏は続けて、諸問題を解決し、平和と安定を高め、国際協力を発展させるために必要な国家間関係の拡大を支援する中華人民共和国の建設的な役割を評価した。
同書記は、イラクとオマーンの仲介の下で開催されたサウジアラビアとの最初の5回の交渉を最終的な合意を達成するために効果的であったと評価し、この2国の尽力に謝意を示した。
イラン・イスラーム共和国とサウジアラビア王国それぞれの国家安全保障機関の責任者である、シャムハーニー氏とムサーイド・ビン・ムハンマド・アルアイバーン氏の集中協議がエスファンド月15日から19日(注4)の間に中華人民共和国の首都である北京において開催され、両国は7年ぶりに外交関係を再開させることで合意した。
両国の合意によると、イランとサウジアラビアの外務大臣は遅くとも2ケ月以内に会談を開き、大使館の再開や大使の交換、その他外交関係再開に向けて必要な準備を行う予定となっている。
地域諸国の友好的な関係は間違いなく、域外諸国や簒奪者シオニスト政権(注5)が西アジアに居座り、域内へ干渉する事への深刻な障害となるだろう。
※脚注
(1)イスラーム革命体制を防衛する為に設立された組織。下記の3つの任務を担う。[同国憲法:第176条]
(a)最高指導者によって決定された一般的な政策の範囲内で、国の防衛安全保障政策を決定する
(b) 一般的な防衛安全保障措置に関連して、政治的、情報的、社会的、文化的および経済的活動を調整する
(c) 国内および国外の脅威に対処するために、国の物質的および精神的資源を活用する
(2)イラン国家安全保障最高評議会に近い立場を取るニュースサイト。
(3)イラン暦1401年11月。西暦2023年2月14日のライースィー大統領訪中を指す。
(4)イラン暦1401年12月15日~19日。西暦2023年3月6日~10日。
(5)イラン政府によるイスラエルの呼称。
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翻訳者:NA
記事ID:55223