無人偵察機搭載のトルコ海軍艦船アナドル、イスタンブルでお披露目
2023年04月23日付 Hurriyet 紙
世界初の無人偵察機搭載艦船TCGアナドルが今朝サライブルヌを出港。 同船はボスポラス海峡を通過しながら、エルドアン大統領に敬礼を送った。
艦船TCG アナドルは4月17日にサライブルヌ港で見学者にお披露目された。同艦は世界初の無人偵察機搭載艦船であると同時にトルコ最大の軍艦。その艦船TCG アナドルが午前10時にサライブルヌ港を出航した。
TCGアナドルはボスポラス海峡を通過する際、ドルマバフチェ付近で21発の祝砲を上げ、乗員が整列してレジェップ・タイイプ・エルドアン大統領に敬礼。同艦には空軍司令部の航空機とヘリコプターが付き従った。
■「スペイン、イギリス両国から肯定的な反応」
レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領は、「目の前にあるTCGアナドルは私の心にあった最大の夢だった。しかし今はTCGアナドルの次のステップを早く実現したいと思っている」と語った。
エルドアン大統領の発言は次のとおり。 「願わくば、5月14日以降、そのプロセスを一層決断力をもった形で進めたい。目の前にあるTCGアナドルは私の心にあった最大の夢だった。しかし今はTCGアナドルの次のステップを早く実現したいと思っている。実現に向けた新たなステップは、この件でのスペインとイギリスとの会談だった。会談の結果、両国から非常に肯定的な反応を得た。」
■見学者数79,274人
TCGアナドルは月曜日にサライブルヌ港に着岸し市民に開放された。市民は初日から同艦に強い関心を寄せ続けており、初日以降、大勢の見学者でにぎわった船内に、最終日は1万8043人が訪れた。TCGアナドルを訪れた見学者数の開放初日からの合計は79,274人に達した。
■「トルコ最大の船がここに」
イェディテペ大学で教鞭をとるメスト・ハック・ジャシン教授は、CNNトルコのサメト・ギュネル記者に対し、TCGアナドルのボスポラス海峡通過について次のようにコメントした。
「今日は我々全員が子どものように幸せだ。 ご覧のとおり、今ここ(ボスポラス海峡)で歴史が刻まれている。つまり、かつてここから外国の航空機や艦船を眺めた人々、トルコ国民、トルコ軍、皆が興奮している。今、我々が目にしている場所には、かつて敵の艦隊がおり、占領していた。しかし今はトルコの艦船がある。全トルコ国民、全世界がこのことを歓迎している。
ムスタファ・ケマル・アタテュルクはトルコ海軍にこう言った。『来た者は、来たときと同じように立ち去っていく』と。まさに占領者は去り、今ここにいるのはトルコ最大の艦船だ」。
■TCGアナドルとはどんな艦船か?
TCGアナドルはトゥズラ県セデフ造船所で建造され、全長230メートル、幅32メートル、面積9,200平米という規模を有する。
同艦はフライング・デッキを備え、ヘリ6機が同時に離着陸でき、無人偵察機搭載も搭載可能。 乗員は1200人で、30床を有する医療区画には手術室が2室備えられている。
特に水陸両用作戦や航空作戦をはじめ、人道支援や管制船としての活動にも使用できる。排水量は27,500トンでトルコ海軍が有する軍艦のなかで最大。甲板は11面、6か所の係留ポイントを備えた航空機プラットフォーム、格納庫があり、軽甲板と重甲板には機動揚陸艇4艘を配備できるプールがある。
同艦の重量・軽量それぞれの戦車デッキには、戦車13両、装甲強襲揚陸車 (ZAHA)27両、装甲兵員輸送車 (ZPT)6両、トレーラー15台、さらに各種車両を搭載可能である。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:原田星来
記事ID:55474