新内閣、発表
エルドアン大統領が新組閣を発表した。
(略)
■これが新組閣
・ジェヴデト・ユルマズ 副大統領
1967年ビンギョル県生まれ。中東工科大学行政学部卒業。米国デンバー大学で修士課程、ビルケント大学で博士課程修了。トルコ第60次政権(内閣)で国務大臣を務めた。第61,62そして64次政権では開発大臣、第63次内閣では副首相を務めた。直近ではトルコ大国民議会の計画・予算委員会で委員長を務めた。
・ユルマズ・トゥンチ 法務大臣
1971年バルトゥン県生まれ。 イスタンブル大学法学部卒業。 イスタンブル大学社会科学研究所金融法学専攻修士課程修了。トルコ第23期議会以降、会期5期にわたってバルトゥン県選出国会議員を務めており、議会において有力議員の一人。司法委員会の委員長を務めた。
・マーヒヌール・オズデミル・ギョクタシュ 家族・社会福祉大臣
1982年にベルギー生まれ。ブリュッセルULB大学の自由人的資源管理学科で学ぶ。2009年、民主人道主義中道派(政党)よりブリュッセル議会で議席を得る。 スカーフを着用して欧州議会に入った初の女性議員でもある。2019年、アルジェリア大使に任命。
・ヴェダット・ウシュクハン 労働・社会保障大臣
1966年マルディン県生まれ。ハジェテペ大学で社会福祉分野の学士課程・修士課程を修了。同大学にて教授。 2018年、大統領府社会政策委員会委員に任命。2021年、は大統領府社会政策委員会副委員長に任命。
・メフメト・オズハセキ 環境・都市計画・気候変動対策大臣
1957年カイセリ県生まれ。 イスタンブル大学法学部卒業。1998~2015年まで、カイセリ広域市市長を務める。2015年、カイセリ選出公正発展党国会議員となる。2016~2018年、環境都市計画大臣を務めた。
・ハーカン・フィダン 外務大臣
1968年アンカラ生まれ。陸軍通信学校 (1986年) 、陸軍語学学校をそれぞれ卒業。 トルコ国際協力事業団(TİKA)会長、外交・国際安全保障担当次官補佐、首相府特別代表、トルコ国家情報機構(MİT)次官補佐を歴任。2010年、MİT次官に任命。
・アルパルスラン・バイラクタル エネルギー・天然資源大臣
イスタンブル工科大学機械工学部卒業。ビルケント大学法学部で修士号を取得し、中東工科大学地球システム科学部でエネルギー経済およびエネルギー政策の博士号を取得。エネルギー・天然資源省の副大臣を務めていた。
・メフメト・シムシェキ 財務大臣
1967年バトマン県生まれ。アンカラ大学政治学部経済学科卒業。2005年、メリルリンチの欧州・中東・アフリカ地域経済戦略研究部門責任者に任命される。トルコ第60次政権では財務担当国務大臣、第61次政権で財務大臣、第64次政権で副首相を務めた。
・アリ・イェルリカヤ 内務大臣
1968年コンヤ県生まれ。イスタンブル大学政治学部「行政学」専攻卒業。 1990年、内務省の地区首長候補としてキャリアをスタートさせた。2007年以来、シュルナク県、アール県、テキルダー県、ガズィアンテプ県において知事を歴任。2018年10月にイスタンブル知事に任命された。
・メフメット・ヌリ・エルソイ 文化観光大臣
1968年イスタンブル生まれ。イスタンブル大学経営学部英語経営学科卒業。2000年にホテル業界に入る。 大統領制となった国家体制の第一次内閣で文化観光大臣に就任。5月14日選挙では公正発展党の国会議員候補にはならなかった。
・ユスフ・テキン 国民教育大臣
1970年エルズルム県生まれ。1994 年にアンカラ大学政治学部行政学科卒業。 その後、政治およぶ社会科学分野の大学院課程、博士課程で学ぶ。2013年5月に国民教育省次官に就任し、2018年にアンカラ・ハジュ・バイラム・ヴェリ大学長に就任。
・ヤシャル・ギュレル 国防大臣
1954年にアルダハン県生まれ。1986年にトルコ陸軍士官アカデミー卒業、1988年、軍アカデミー卒業。2009年に中将昇進、2013年に大将昇進。2013~2016年にかけて参謀副総長、2016~2017年にかけて憲兵隊総司令、2017~2018年にかけて陸軍司令を務めた。2018年7月9日に参謀総長に任命。
・ファーレッティン・コジャ 保健大臣
1965年コンヤ県生まれ。1988年イスタンブル大学医学部卒業。イスタンブル大学ジェッラフパシャ医学部小児保健疾患学科において専門課程を修了し、1995年に小児科専門医となる。2018年、新国家体制(大統領制)で初代保健大臣に任命される。5月14日選挙では公正発展党の国会議員候補にはならなかった。
・メフメト・ファーティ・カジュル 産業技術大臣
1984年イスタンブル生まれ。2018年、ボアジチ大学産業工学科卒業。2018年までT3財団理事長職を継続。2018年7月31日、産業技術副大臣に任命。国家テクノロジー・ムーブメントおよび戦略的変革政策担当として職務を続けていた。
・オスマン・アシュクン・バク 青少年スポーツ大臣
1966年イスタンブル生まれ。イスタンブル工科大学機械工学科卒業。 英国ノッティンガム大学で経営管理および産業工学の分野で修士号を取得。イスタンブル工科大学科学技術研究所産業工学プログラムで博士号を取得。第65次政権でも青少年スポーツ大臣を務めた。
・イブラヒム・ユマクル 農林大臣
1969年カスタモヌ県生まれ。1992年、ウルダー大学経済行政科学部経営学科卒業。2016年10月以降、GÜBRETAŞ社でゼネラルマネージャー兼執行役員として職務にあたる。2022年4月7日に農林副大臣に任命された。
・オメル・ボラット 商務大臣
1963年イスタンブル生まれ。1984年マルマラ大学経済行政科学部経営学科卒業。ドイツで修士号を取得、マルマラ大学で博士号を取得。 1993年以降、独立事業家協会(MÜSİAD)で各役職を経験し、2004~2008年までMÜSİAD会長就任。
・アブドゥルカディル・ウラルオール 運輸インフラ大臣
1966年トラブゾン県生まれ。1988年カラデニズ工科大学土木工学科卒業。2012年イズミル県第二(選挙)区事務長を務めた。2018年7月、高速道路局長に任命。トルコ全国道路委員会および高速道路財団会長も務めた。
■国会議員からは閣僚任命なし
新内閣には、国会議員として選出された元閣僚らは任命されなかった。また、ファーレッティン・コジャ保健大臣とメフメット・ヌリ・エルソイ文化観光大臣は新内閣でも続投となった。このほか、 トルコ国家情報機構(MİT)次官のハーカン・フィダン氏が外務大臣として入閣。スレイマン・ソイル内務相の後任には、元イスタンブル知事アリ・イェルリカヤ氏が就任した。副大統領となったジェヴデット・ユルマズ氏は、公正発展党でさまざまな役職を歴任し、直近ではトルコ大国民議会の計画・予算委員会委員長を務めた。ユルマズ・トゥンチ法務大臣は、3期ルール(選挙で議員に3期選ばれたものは、連続して議員候補者になれない)のため今回は国会議員候補にはならなかったが、第27期トルコ大国民議会では司法委員会委員長を務めた。 マーヒヌール・オズデミル・ギョクタシュ家族・社会サービス大臣は、直近ではアルジェリア大使を務めていた。 ヴェダット・ウシュクハン労働・社会保障大臣は、直近では、大統領府社会政策委員会副委員長を務めた。
エルドアン大統領は、新閣僚を紹介した後、一人一人と握手をし、彼らの活躍を祈った。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:原田星来
記事ID:55717