ロイター社、ビラル・エルドアンの絡む収賄事件を報じる
2023年07月02日付 Cumhuriyet 紙
ロイター通信は、公正発展党(AKP)レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領の息子ビラル・エルドアン氏の名が飛び出た汚職告発について、米国ならびにスウェーデンの検察当局による捜査が進められているとの自社の報道は、正しいものであると主張した。
英ロイター通信は、同社がエルドアン大統領の息子ビラル・エルドアン氏の名を出して報じた汚職捜査報道に対する反発・妨害を受け、初の声明を発表した。
ロイター通信の広報担当者は、米国営放送ボイス・オブ・アメリカへの文書による声明のなかで、「我々の報道内容は、トムソン・ロイターの「信頼の原則」と、地球規模での公共の利益のための公正かつ正確なジャーナリズムの方針に従って作成されている。我々は我々の報道を擁護する」とした。
■AKPから度重なる説明
このニュースが報道されると、政府関係者からの反発が相次いだ。ファーレッティン・アルトゥン情報大臣は、ビラル・エルドアン氏の嫌疑について、「あるシナリオに沿ってつくり上げられたニュースは、ジャーナリズムの歴史における汚点だ」と述べ、ビラル氏を擁護した。
また、ジェブデト・ユルマズ副大統領は、NATO首脳会談前のビラル・エルドアン氏に対するロイター通信の印象操作とフェイクニュースを非難すると述べた。このほか、トルコ大国民議会のヌマン・クルトゥルムシュ議長、ユルマズ・トゥンチ法務大臣、AKPオメル・チェリク副総裁らがこの報道に反発を示した。
■記事へのアクセス遮断を決定
イスタンブル・アナトリア第五治安裁判所は、ロイター通信のニュース記事を掲載した93件のニュースサイトおよびツイッターアドレスへのアクセスを遮断する決定を下した。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:原田星来
記事ID:55906