イスラエル首相報道官の嘘八百「地下トンネルに自爆犬」
2023年11月08日付 Milliyet 紙
イスラエルのビンヤミン・ネタニヤフ首相の報道官は、軍事訓練をハマスに対する作戦であるかのようにXに投稿した。映像ではイスラエル軍がトンネルに対する新たな戦術を編み出したように見受けられた。
ハマスが土曜日にイスラエル南部を攻撃したことは世界に衝撃を与えた。鉄条網、遮蔽物、障害物がある国境をイスラエル軍は常時上空から監視していたにもかかわらず、ハマス部隊はイスラエルへの侵入に成功した。50年ぶりに公式に戦争状態を宣言したイスラエルは西側諸国の連携によってハマスを阻止した。イスラエル南部を再掌握したイスラエルはここ1ヶ月間、空陸からガザ地区への攻撃を行っている。この期間、1万人以上に及ぶ人々が命を落とし、死者の大部分が子供と女性であった。
■「ガザ・メトロ」
230万人のパレスチナ人が生活するガザ地区の地下は実際、地下都市のようである。密に敷かれたトンネル網がエジプトからイスラエルまで張り巡らされ、このトンネルでハマスは武器、作戦、兵站活動を行っている。一部のトンネルは地下40メートルまで深く伸び、ハマス部隊が地上作戦が行う場合、すぐに位置を変え、イスラエルを苦境に陥れるだろう。France24によれば、イスラエルは最後にこれらのトンネルを2021年に爆撃をしたが、まだ隠された場所が多くある可能性が高い。
■ハマスのトンネルで自爆する犬
イスラエルのネタニヤフ首相のオフィル・ゲンデルマン報道官は23秒間の動画を共有した。映像にはハマスが掘ったトンネルを進む特別な訓練を受け、爆弾を運ぶ犬が暗闇の中で標的に攻撃する様子が写された。ゲンデルマン報道官はこの動画をハマスに向けたイスラエルの作戦であるかのように紹介したが、真実は違った。
英国紙The Sunの報道では、この映像が演習であると明らかにされた。フリーの情報筋によると、現在までイスラエル軍が特別な訓練をした犬を使用したことは確認されていない。
■CNN Türkの報道で検証
一方でCNN Türkの特別報道チーフのフルヤ・オズテュルク氏の番組に出演した研究者のエライ・ギュチュルエル氏は、共有された映像について次のように述べた。
「第二次世界大戦でドイツが犬をこのような攻撃に使用したことは知られています。現在、イスラエルが使用しているのかどうか、まだ明らかではないが使用する可能性はあります。理論的に攻撃に適った方法ではあるがこれは訓練動画です。以前、イルカとアザラシさえ背中に爆弾を結びつけて攻撃が行われたことが知られています。時に、ハマスもこの種の攻撃方法を使用する可能性もあるが、共有されたこの映像は訓練動画である可能性が高いです。犬が攻撃した人の腕に保護材がついていることも映像が本物でないことを示しています。」
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翻訳者:伊藤颯汰
記事ID:56674