白リンにさらされた後で…境界地域のオリーブとオリーブオイルは食べられるのか?
2023年11月17日付 Al-Nahar 紙
【ナハール】
今年のオリーブの季節は不作だった。そして、南部の地域で治安事件が起きて、事態は悪化している。なぜなら、治安事件は境界地域の農民に今期の収穫をできなくしたし、全部、あるいは一部の収穫ができてそれを売った者には、それが売り手にオリーブやオイルやお金を損する原因になるかもしれず、彼に後悔しか残さないからだ。
なぜか?
なぜなら、敵が投下した白リン弾が、これらの事件と同時期のオリーブの収穫期を含む自然の恵みや農業部門全体に影響したからだ。
ここでの基本的な質問は、「白リン弾が攻撃した諸地域で産出されたオリーブやそのオイルは食べられるか?」ということだ。
(この質問に)ジュニエにあるレバノン・アメリカ医学大学(サン・ジョンズ大学)センターの救急部門のラシード・ラフマ部門長は本紙に以下のように回答した。「爆発の際に出された白リンのチリの大部分は、爆発の中で酸素と反応して燃焼する。その他の部分は灰の燃えカスになる。この灰がオリーブに残りうるが、オリーブを洗えばこの灰はすぐに落ちる。
ラフマ博士の見解では、「オリーブはこの物質(白リン)を吸収していない。なぜなら、この化学物質は爆発する際のものであり、オリーブに到達する際にはすでになくなっていて、その残存物がオリーブの果実を燃やすものだ。そのため、農民はオリーブを収穫する際、燃えていないオリーブを選ぶこと、収穫したオリーブを水と石鹸で繰り返し洗浄しなくてはならない点に配慮が必要だ。そうすれば、オリーブとそのオイルは安全に食べられる。」とのことだ。
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翻訳者:大石明穂、若杉宗一郎、藤井孝成
記事ID:56751