北イラクの戦線で、トルコ軍6名死亡

2023年12月23日付 Hurriyet 紙

国防省はイラク北部で発生した攻撃とその後の衝突で兵士6名が死亡し、兵士1名が負傷したと発表した。

国防省の発表は以下のとおり。

イラク北部で2023年12月22日に分離主義テロ組織のメンバーが行った攻撃とその後の衝突で、3名の勇敢な軍人が死亡し、4名が負傷した。地域の分離主義テロ組織に対する作戦の中で衝突が続いている。特定された標的とテロリストの逃亡先に突発的に空爆作戦が実行された。第一報によればテロリスト4人を無力化した。
我々を深い痛みと悲しみに沈ませたこの事態において、命を失った尊き殉職者たちに神が慈悲を与えんことを、また傷心のご遺族やトルコ国軍、崇高な国民たちにお悔やみと忍耐を申し上げ、負傷した従軍者のいち早い回復を願っている。

■死者数は6名に増加

国防省はTwitterから行った新たな発表で、負傷者3名は懸命な治療にも関わらず救うことができず、亡くなったと伝えた。
国防省の発表では「イラク北部で2023年12月22日に分離主義テロ組織メンバーが行った攻撃とその後の衝突で負傷した勇敢な軍人4名のうち、3名は懸命な治療にも関わらず救うことができずに亡くなった。地域で無力化されたテロリストは7人に上った。作戦は続いている。我々を深い痛みと悲しみに沈ませたこの事態において、命を失った尊き殉職者たちに神が慈悲を与えんことを、また傷心のご遺族やトルコ国軍、崇高な国民たちにお悔やみと耐え忍べるようお祈り申し上げ、負傷した従軍者のいち早い回復を願う。」と述べた。

■死亡者の身元が明らかになった

ヤシャル・ギュレル国防相はSNSのアカウントから行った発表で「ラマザン・ギュナイ歩兵団少尉、メフメト・セリンカン軍曹、イスマイル・ヤズジュ伍長、ヤスィン・カラジャ契約兵、チャータイ・エレンオール契約兵、エムレ・タシュン契約兵の6名の勇敢な軍人が2023年12月22日に亡くなった。勇敢なる殉職者たち一人一人に、国防省職員を代表して神の慈悲があらんことを、傷心のご遺族と崇高なる国民にお悔やみと耐え忍べるよう、お祈り申し上げる。」と述べた。


■死亡者の家
は悲しみに包まれた

(トカト県) 国防省はイラク北部で2023年12月22日に分離主義テロ組織メンバーが行った攻撃の結果、兵士3名が死亡し、4名が負傷したと発表した。そののち、亡くなったトカト県アルムス郡オルマンディビ村の出身だったヤスィン・カラジャ契約兵の訃報が父親の家に届いた。殉職者の訃報は父親のアフメト・カラジャさんと母親のザヒデ・カラジャさんにトカト県のヌマン・ハティプオール知事、アルムス郡のエムレ・チョメン郡知事、アルムス市のべキル・オゼル市長、トカト県軍警察司令のサブリ・キュユク大佐が渡した。殉職者の父親の家にはトルコ国旗が掲げられた。殉職者は結婚しておらず、七人の兄弟がいると報じられた。殉職者の葬儀の場所と日付は家族が決定すると伝えられた。

(マラティヤ県) エムレ・タシュン契約兵(22歳)の訃報はマラティヤ県バッタルガーズィ郡に暮らす家族に届けられた。同郡のエルカン・サヴァル郡知事はアラジャカプ街区に暮らす家族に訃報を伝え、殉職者の母親と父親は小巡礼のためにメッカにいると報じられた。殉職者は昨年職務に就き、その兄弟もトルコ国軍で働いていると伝えられた。出身であるビンギョル県カルリオヴァ郡に住民登録されているが殉職者の遺体はマラティヤ県バッタルガーズィ郡に埋葬される。
訃報を聞いた殉職者に近しい人々は涙を流した一方で、通りには消防団によってトルコ国旗が掲げられた。エムレ・タシュン契約兵は以前SNSアカウントで「もし私が殉職したら、この投稿を拡散してほしい」と投稿されており、胸に迫るものがあった。

■もし私が殉職したら、この投稿を拡散してほしい

イラク北部でPKKのテロリストたちが行った攻撃で殉職したエムレ・タシュン契約兵(22歳)はSNSで「もし私が殉職したら、この動画を拡散してほしい」と話している動画が投稿されていた。


(デニズリ県) セリンカン軍曹の訃報は軍関係者からタヴァス郡ヨルガ街区に暮らす家族に届けられた。殉職者の家にトルコ国旗が掲げられた一方、父親のアリ・セリンカンさんと母親のラビア・セリンカンさんと近しい人々を儀礼の参加者と軍関係者たちが落ち着かせるよう努めた。
また殉職したセリンカンさんの兄であるヒュセイン・セリンカンさんも2016年にシリアのアル=バーブ地域で発生した衝突で負傷していたと伝えられた。

(ゾングルダク県) イスマイル・ヤズジュ伍長の訃報はゾングルダク県の黒海エレーリ郡に住む父親の家に届いた。母親のミヤセ・ヤズジュさんと夫のセダ・ヤズジュさんに、黒海エレーリ郡のメフメト・ヤプジュ郡知事と駐屯司令部のニヤズィ・ウール准将が殉職者の訃報を渡した。殉職者の家がある通りと家にトルコ国旗が掲げられた。殉職者は4ヶ月前に結婚しており、妻は妊娠していることに加え、十人の兄弟がいることが伝えられた。殉職者の葬儀は住民登録があるギュミュシュハネ県シラン郡のテルメ村で執り行われると報じられた。

■「私の娘は誰を父と呼ぶのでしょう」

イラク北部でPKKのテロリストの攻撃の結果、殉職したイスマイル・ヤズジュ伍長(31歳)の家族はゾングルダク県エレーリ郡に暮らしており、エレーリ郡のメフメト・ヤプジュ郡知事と黒海地方司令部のニヤズィ・ウール准将、郡警察のハサン・ウンリュ署長が哀悼の意を伝えた。24日、ギュミュシュハネ県シラン郡テルメ村にて殉職者の葬儀を行うために家族がエレーリ郡から自動車で移動する一方で、妻のセダ・ヤズジュさんは家の中から「私の娘は父無し子になりました。彼女は誰と父と呼ぶのでしょう。私は何と言いましょう。『あなたのお父さんは土になったのかな?』と彼女に言うのでしょうか。どう言えばいいのでしょう。『あなたのお父さんは土になった』とどうやって言いましょうか。お母さん、どう伝えればいいんでしょう。」と話した。

(イズミル県) ラマザン・ギュナイ歩兵団少尉は冷酷な攻撃によって殉職し、アフィヨンカラヒサル県スィナンパシャ郡ギュネイ町チャルシュラル街区に住民登録されており、陸軍司令部・ハッカリ山岳特殊旅団司令部にて任務についていた。その訃報はイズミル県ブジャ郡ヒュッリイェト街区に暮らす遺族に関係者によって届けられた。
殉職したラマザン・ギュナイ少尉の訃報が母親のフィルデス・ギュナイさんと父親のアフメト・ギュナイさんに伝えられた瞬間、そこには救急隊員もいた。訃報を受けた家族は皆悲しんだ一方で、葬儀の内容はまだ明らかになっていないと報じられた。

(スィノプ県) チャータイ・エレンオール契約兵はイラク北部で分離主義テロ組織のメンバーが起こした衝突で重傷を負った。エレンオール契約兵は入院先のヴァン教育研究病院で亡くなった。
イラク北部でPKKのテロリストが起こした衝突では合計6名の兵士が殉職した。殉職した兵士のうちチャータイ・エレンオール契約兵は2022年に起こった衝突で負傷しており、治療を終えてすぐに再び職務に戻っていたと伝えられた。エレンオール契約兵は既婚で、2児の父であると明かされた。


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翻訳者:伊藤梓子
記事ID:56959