地域のアイドルだったカワウソが亡くなる

2023年12月31日付 Cumhuriyet 紙

ブユクチェクメジェの“マスコット”、海岸において死体で発見される。
 ブユクチェクメジェで2020年にはじめて発見され、「マスコット」と名付けられたカワウソが、海岸において死体で発見された。


 イスタンブルのブユクチェクメジェ地区で2020年にはじめて発見され、その後近隣住民が「マスコット」という名前を付けたカワウソが、ミーマール・スィナーン釣り人桟橋付近において死体となって海岸へ打ち上げられた。
 マスコットの亡骸を発見した近隣住民らは、その状況を自治体当局に知らせた。知らせをうけて現場にやってきた獣医班は、死亡したカワウソを調査するために移送した。
 行われた調査の結果では、カワウソの体にはどこにも傷や出血の痕跡がなかったことが確認された。マスコットの喪失によって近隣住民は悲嘆したが、死因が関心の的となった。
 近隣住民は、トルコ共和国で絶滅の危機にさらされているカワウソの死因を調査することと、必要な予防策を講じることを望んだ。

■「我々は全てを必要としている」
 漁師のヒュセイン・トパル氏は、「我々の港にはカワウソたちがいて、彼らはやって来て石の上に登っています。私たちを見るとまた海へ潜っていきます。港の中では魚を追いかけています。実際、このカワウソというのは我々漁師のちょっとした天敵でもありますが、とはいえ敵であっても結局は一つの生き物です。ひと家族を見かけたという知り合いもいますが、私は一匹しか見ておらず、家族は全く見たことがありませんでした。調査されるとよいでしょう。結局のところ、漁師としての我々を不愉快にさせるとはいえ、一匹の海の生き物なのです。我々はあらゆる種類の海の生き物のことが大好きです。二度と亡くなってしまうことが起こらないように、このようなことが起こらないようになってほしいなと思います。結局、我々は全てを必要としています。生態系において全てのつながりがあるのです。関係機関が調査を行い、実際カワウソの死がなぜ起こったのかを解明できるよう願っています」とのべた。


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翻訳者:橋本響
記事ID:57052