トルコのスウェーデンNATO加盟承認の理由は地域のリスク

2024年01月25日付 Hurriyet 紙

ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相がスウェーデンのNATO加盟について話し合うためにスウェーデンのウルフ・クリスターソン首相を自国に招待したことはスウェーデンを激怒させた。政府はハンガリーとの交渉に明確にノーを表明したが、今日のスウェーデンのマスコミの分析では有害な表現が使用された。

ロシアのウクライナ侵攻を受けてNATOへの加盟を決めたスウェーデンの加盟に関する法案が昨日、トルコ大国民議会総会で採択された。

スウェーデンはトルコの決定を非常に喜んでいるが、ハンガリーの承認もなければNATOに加盟できない。

■緊張を高まらせる書簡、スウェーデンはハンガリーを拒絶

ハンガリーのオルバン首相は昨日、スウェーデンのNATO加盟について話し合うため、スウェーデンのウルフ・クリスターソン首相に招待状を送ったと自身のソーシャルメディアアカウントで述べた。

しかし、交渉の申し出は両国間の緊張をさらに高めた。スウェーデンはハンガリーの交渉要求を明確に拒否した。スウェーデンのトビアス・ビルストロム外相は、オルバン首相の申し出について、声明の中で次のように述べた。 「現時点で交渉する理由は見当たらない。 私たちが望むのは、もちろん、ハンガリーができるだけ早く加盟を承認することだ」

■「オルバンはスウェーデンを見下して面白がっている」

ハンガリーのオルバン首相に対する厳しい反応が、今日スウェーデンの新聞で注目を集めた。「オルバンはもうしばらくスウェーデンを見下す機会を楽しんでいる」というのが、ダーゲンス・ニューヘーテル紙のこの件に関する分析の見出しである。

オルバンがスウェーデンのクリステルソン首相をハンガリーに招待したことに対し、同紙は「オルバンは交渉の余地がないことを知っている」とし、ハンガリー首相の本当の意図はスウェーデンを支配下に置くことで権力を誇示することだと示唆した。

■「オルバンが何を企んでいるのか、誰も知らない」

一方、SVTニューヘーテルは、ハンガリーは当初スウェーデンのNATO加盟に異論はなかったが、現在は交渉のために首相を自国に招いていると述べ、スウェーデンのNATO加盟プロセスをドラマに例えた。

「ハンガリーのオルバン首相が何をしようとしているのか、スウェーデン政府の誰も知らない」と同紙は書き、政府はハンガリーとの交渉に「明確にノーと言った」と付け加えた。

■オルバンに対する脅迫告発

一方、スヴェンスカ・ダーグブラーデット紙は、オルバン首相は脅迫していると非難し、より厳しい記事を掲載した。「ハンガリーは、スウェーデンのNATO加盟申請を承認する最後の国にはならないと述べていたが、トルコが承認した今、首相は再交渉を申し出ている」とテレサ・キュッヒラー氏は分析する。そして「ハンガリーのオルバン首相は、政治において脅迫が有効であることを繰り返し証明してきた。」と指摘した。

■ハンガリーの行動の背後に何があるのか?

西側メディアの分析によると、ハンガリー政府はスウェーデンがハンガリーに対して敵対的な態度をとっていると考えている。その根拠は、オルバン政権下での法の支配の侵食に対する批判であり、スウェーデンの声明ではそれが前面に出ている。

オルバン政権は、スウェーデンの承認を最後にすることはないと発表していた。政府は7月にスウェーデンとフィンランドの加盟プロセスに関する草案を議会に提出していたが、オルバン首相のフィデス党が3分の2の多数を占める議会では、この草案は議題に上らなかった。

ハンガリー国会は現在冬期休会中。議会は2月中旬に召集される予定だ。現状では、スウェーデンがNATOに加盟するのはもう少し先のことになりそうだ......。


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翻訳者:上野明莉
記事ID:57195