憲法裁判所長官、エルドアンに「従ってもらう」
2024年02月08日付 Cumhuriyet 紙
憲法裁判所長官のズフトゥ・アルスラン氏は、辞職前に行った挨拶で実行されていない最高裁判所の決定について話した。公正発展党のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が参加した式典で話したアルスラン氏は、「法治国家では、我々が参加しないとしてもこれらの決定に従うことは憲法上の義務である」と語った。
憲法裁判所長官のズフトゥ・アルスラン氏は、二度「権利の濫用」の判決が下されたにもかかわらず最高裁判所によって無いものにされていた「ジャン・アタライ」判決の後、公正発展党のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が参加した式典で注目を集める宣言を行った。
演説で憲法裁判所の判決に従うのは憲法上の義務であると強調したアルスラン氏は、「意見と解釈に相違があるということを理由に憲法裁判所の判決に従わないことに対する憲法的・法的根拠はありません。」と話した。
■「判決に従わない憲法上の根拠は一切ありません」
アルスラン氏は、演説でこう述べた。
「控訴を経て確定した司法判決の後、憲法裁判所の下した判決に意見や解釈の相違があることを理由に憲法裁判所の判決に従わないことには一切の憲法上・法的な根拠がありません。」
■「気に入らなかったとしても、それが義務である」
憲法裁判所の判決に同意しない場合も従う必要があると述べたアルスラン氏は、このように述べた。
「もちろん、憲法裁判所の判決や憲法の規定に関する判決や解釈を好まなかったり、それらに同意しなかったりすることがあります。しかし、同意しない場合でも法治国家においてはこの判決に従うことが憲法上の義務です。実際のところ、憲法第153条によれば、憲法裁判所の判決は最終的なもので、立法機関・司法機関・行政機関・公的機関・個人・法人を拘束します。」
■最高裁判所長官は式典に参加しなかった
一方で、最高裁判所長官のメフメト・アカルジャ氏が憲法裁判所での式典に参加しなかったことが注目を集めた。ジャーナリストのアリジャン・ウルダー氏は、アカルジャ氏はトルコを公式訪問している北マケドニアの法務大臣クレナル・ルロガ氏と同行の訪問団と面会するために式典に出席しなかったと伝えた。
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翻訳者:小鉄礼子
記事ID:57301