ドイツの科学政治財団のトルコレポート「武器輸出大国への道」
2024年02月09日付 Hurriyet 紙
ドイツの権威あるシンクタンク・科学政治財団(SWP)は、「トルコは今や国際的な武器輸出国になろうとしている」と題したレポートを公表した。レポートには、「トルコに戦闘機・ユーロファイターの販売の機会を創出しうる」というコメントが添えられた。
トルコ国内製造の武器は、国際市場で引き続き注目を集めている。
ドイツの権威あるシンクタンク・科学政治財団(SWP)は、トルコがこの分野において講じた措置に注視した。
SWPは、「トルコは今や国際的な武器輸出国になろうとしている」と題したレポートの中で、トルコ防衛産業の新たな時代の扉をたたく改革と、これにより西側の諸政府が直面することになった新たな挑戦につき着目に値するコメントを添えた。
SWP内の実践的トルコ研究センター(CATS)の専門家イェンス・バスティアン氏により執筆されたレポートの中で最も注意を引いたのは、40機の戦闘機ユーロファイター・タイフーンをトルコが購入しようとしていることに関する評価である。
バスティアン氏は、ドイツ政府がまさに重大な決断を下そうとしているという見方を示した。
また、同レポートではトルコが防衛輸出政策においてNATO外で同盟関係を結んでおり、トルコ政府がユーロファイターを調達できなかった場合に、中国・パキスタン共同開発の戦闘機JF-17「サンダー」の購入を検討していることに注意を引いた。
バスティアン氏は、トルコが国際的防衛生産や軍事援助の舞台で恒常的アクターであり続け、そして外交では重要性を増していくであろう点に注意を引き、次のように述べた。
「ユーロファイター・タイフーンをトルコに販売することは、単なる武器輸出合意以上のことになろう。この合意は、西側の軍事産業システムにトルコが統合されるのが継続することを意味する。このようにして間接的であれ、トルコが遠ざかり、自らの戦略的自立性に向かうのを助長しないことになる。」
レポートは、トルコが昨年に55億ドルで過去最高額に達した武器輸出の増額が、「新市場を獲得した結果である」と強調し、2023年に185か国以上がトルコから武器を購入したと訴えた。
レポートでは、「トルコ防衛産業がここ10年で急速に発展し、製品の軍事的有用性を幾度も証明した。トルコ・バイカル社のバイラクタルTB2型ドローンは多くの国に輸出されている。ロシア侵略以降のウクライナ軍、ナゴルノ・カラバフではアルメニアと衝突した際にアゼルバイジャン軍、シリア、北イラク、リビアでも使用されている」と述べられた。
アメリカ及びドイツ政府がトルコに戦闘機を販売することに関する姿勢を評価したバスティアン氏は、「戦闘機をトルコ政府に売り渡すのをワシントンもしくはベルリンが阻止すると、トルコの軍事政策の再構築がさらに強化される可能性がある」と指摘した。
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翻訳者:関口ひなた
記事ID:57310