選挙委員会、クルド系DEM党候補当選に無効決定―ヴァン市長選
2024年04月02日付 Cumhuriyet 紙
速報―ヴァン県選挙委員会は、当選を無効とされたアブドュッラー・ゼイダン氏の代わりに、2番目に多くの票を獲得したAKPのアブドュラハット・アルヴァス氏に当選証書を授ける決定を下した。
人民の平等と民主主義(DEM)党は、ヴァン広域都市長候補のアブドュッラー・ゼイダン氏の公民権が、公的機関の閉庁時間の5分前に法務省が行った異議申し立てを受けて剥奪されたと発表した。
ヴァン県選挙委員会は、公正発展党(AKP)のヴァン市長候補であるアブドュラハット・アルヴァス氏の請求によって行った調査を完了した。ゼイダン氏が当選するにふさわしくないと判断した。当選証書は、2番目に多くの票を集めたアルヴァス氏に授けられると決定した。
◾️「当選証明書が渡されないのであれば法的措置を取る」
ゼイダン氏の弁護人であるマフスニ・カラマン氏は、このような事態は共和国史上初めてであることに触れ、「最後に下された決定は無効であり、ゼイダン氏こそが今日当選証明書を受け取らなければならない。証明書が彼に渡されないのであれば我々はしかるべき法的措置を取る。すでに準備は整っている。しかし、これらはすべてが事前に準備されていたことを示している。他のすべてのDEM党の自治体の共同代表、議会メンバーらの中でも、今後の流れの中で事前にそう作られていたとわかる人たちが出てくる可能性がある。」と語った。
◾️「恣意的な決定…」
ディヤルバクルの元弁護士会会長のメフメト・エミン・アクタル氏はこのように述べた。
「アブドュッラー・ゼイダン氏に関して、ディヤルバクル第5重犯罪裁判所によって2023年4月4日に出された追加判決によって公民権の回復が認められ、判決に対し不服申し立てができないことがはっきりしていた。したがって法が想定する法的アプローチは不服申し立てであり、このことが判決にもはっきり示されていたにもかかわらず、2024年3月29日に法務省司法統計総局の文書を根拠として、法的に予期されない形で、先の判断が取り消されることが決まった。上訴の道筋ははっきりしていたので、この恣意的な判断は最終判断とされなかった。このため、適用できなかった。この恣意的で違法な行為に抗議するのは、とりわけすべての法律家たちの職務である。」
◾️DEM党から発表、決定に抗議する
DEM党から、件の判決について発表があった。発表では、決定に抗議することが明示された。
発表は以下のようであった。
「ヴァン県選挙委員会が賛成多数で、大差で勝利した我が党のヴァン広域市長の当選証明書を、AKPの候補に渡すことを拒否する。この決定は政権の干渉により開始された政治的クーデターの延長線上にある。
[選任に当たって]調整を受けたヴァン県選挙委員会のメンバーが賛成多数で可決したこの決定は違法であり、正当性を持たず、民意にそぐわない決定である。弁護人が決定に不服申し立てを行った。
高等選挙委員会に、この不法行為を終了させ、民意を尊重するよう求める。
わが党、党員、そして市民たちは立ち上がり、この不当な決定が覆るまで、正当かつ民主主義的な訴えを続ける。」
◾️「管財人にはなりたくない」
AKPのヴァン市長候補であるアブドュラハット・アルヴァス氏は、選挙前に行った演説で、「私にはこの街に関する多くの夢、計画、仕事がある。しかし、私がしたいのは二番目の票を得て、[政府の任命で]管財人になることでは決してありません。私はこの街で管財人になりたくはありません。市長として選ばれ、問題を解決したいのです」と語っていた。
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翻訳者:佐藤はつみ
記事ID:57603