コバーニー事件裁判でクルド系政治家らに判決

2024年05月16日付 Milliyet 紙

人民の民主主義党(HDP)の元共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏も裁判にかけられた、2014年10月6日から8日にかけて発生した街頭活動に関しての判決が発表された。

2014年コーバニーで発生した出来事を理由に挙げ行われた抗議活動に関する裁判が最終局面を迎えた。人民の民主主義党(HDP)の元共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む108人が罪に問われた裁判の判決が発表された。

コバーニーを理由にあげ2014年10月6日から8日にかけて催された抗議活動について、人民の民主主義党(HDP)の元共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む108人が罪に問われた裁判が最終局面を迎えた。

今日アンカラ第22重罪刑事裁判所で審理された裁判で法廷の裁判官団は、勾留中の18人、未勾留の18人、逃亡中の72人に対する判決を言い渡した。

◾️判決内容

アルプ・アルトゥニョルス氏、国家の統一と一体性を乱す幇助の罪で懲役18年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月。

アリ・ウルキュト氏、国家の統一を乱す罪の幇助の罪で懲役13年4か月、犯罪教唆の罪で禁固刑3年9か月。

アフメト・テュルク氏、国家秩序を乱す罪では無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑10年。

アルタン・タン氏、国家の統一と一体性の破壊、テロ組織設立の罪、 他の容疑で無罪。

アイハン・ビルゲン氏、国家の統一と一体性の破壊、テロ組織所属の罪で無罪。

アイラ・アカット氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑9年9か月。しかしアカット氏は勾留期間を考慮して釈放。

アイヌル・アシャン氏、テロ組織所属の罪で禁固刑9年9か月。 海外逃亡中に逮捕されたため、引き続き拘留が決定された。

アイセル・トゥグルク氏、国家の統一と一体性の破壊の罪で無罪。

アイシェ・ヤージュ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑9年。 ヤージュ氏は勾留期間を考慮して釈放。

ベルフィン・オズゲ・キョセ氏、すべての罪で無罪。

ビルジャン・ヨルルマズ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪。

ビュレント・パルマクスズ氏は、国家の統一と一体性の破壊を幇助した罪で禁固刑16年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月。 パルマクスズ氏の勾留は継続。

ジャン・メミシュ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪。

ジハン・エルダル氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で禁固刑16年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月。

ディレク・ヤールは国家の統一性と一体性の破壊の罪で禁固刑16年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月、勾留は継続。

エミネ・アイナ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑10年。

エミネ・ベイザ・ウステュン氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪。

◾️フィゲン・ユクセクダー氏の刑発表

フィゲン・ユクセクダー氏は国家の統一性と一体性の破壊を幇助した罪で禁固刑19年、犯罪教唆で禁固刑4年6ヶ月、テロ組織のプロパガンダの罪で禁固刑1年6か月の実刑判決を受けた。人民の民主主義党(HDP)元共同議長フィゲン・ユクセクダー氏は、集会とデモに関する法律第2911号に違反した罪で禁固刑2年、さらに、2回の演説でテロ組織宣伝の罪で、各々1年6カ月につき計3年の禁固刑を受けるとの判決が下された。ユクセクダー氏は選挙時禁止事項の違反の罪で禁錮刑3か月となって、合計刑期は30年3か月となり、勾留継続の判決が下された。

ギュルタン・クシャナク氏は、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑12年。 クシャナク氏の勾留期間を考慮し釈放。

ギュナイ・クビライ氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で禁固刑16年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月、勾留は継続。

イブラヒム・ビリジ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪、テロ組織所属の罪で無罪。

イスマイル・シェンギュル氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で禁固刑16年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月、勾留は継続。

メリイェム・アドゥベッリ氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑9年。 アドゥベリ氏は釈放。

メスト・バージュク氏、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑9年。

ナズミ・ギュル氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で禁固刑18年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月、勾留は継続。

メンジル・チャクル氏、テロ組織所属の罪で禁固刑9年。

ペルビン・オドゥンジュ氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で禁固刑18年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月、勾留は継続。

サバハット・トゥンジェル氏は国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑12年。 トゥンジェル氏は勾留期間を考慮し釈放。

◾️セラハッティン・デミルタシュ氏の判決:懲役42年

セラハッティン・デミルタシュ氏は「国家の統一性と一体性の破壊の幇助」の罪で重罪化された終身刑を求刑され、判決では20年の禁固刑に減刑された。デミルタシュ氏にはまた、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6か月の実刑判決を受けた。人民の民主主義党(HDP)の元共同議長のデミルタシュは、ディヤルバクルでのネヴルーズ演説で禁固刑2年6か月、2016年2月29日の演説で「国民に法に従わないよう扇動した」として禁固刑1年6か月の判決を受けた。デミルタシュ氏はテロ組織のプロパガンダ容疑でも禁固刑4年6か月、違法デモ扇動罪で禁固刑3年、法律第2911号違反で2年 6か月の禁固刑、犯罪と犯罪者を推奨した罪で禁固刑1年6月、「クーデター反対」集会での演説に対するテロ組織のプロパガンダの罪で禁固刑2年の判決を受けた。計42年の禁固刑を言い渡されたデミルタシュ氏は引き続き勾留されることが決定された。

スッル・シュレッヤ・オンデル氏、国家の統一性と一体性の破壊、テロ組織所属の罪で無罪。

シベル・アクデニズ氏、無罪。

ゼキ・チェリク氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で懲役18年。

ゼイネプ・カラマン氏、国家の統一性と一体性の破壊の幇助の罪で禁固刑18年、犯罪教唆の罪で禁固刑4年6ヶ月。

ゼイネプ・オルベジに対するテロ組織所属容疑での裁判は別に行われ、メルスィンでの容疑と統合されるべきであるとされ、プロパガンダの罪で禁固刑3年9ヶ月、国家の統一性と一体性の破壊の罪で無罪、テロ組織所属の罪で禁固刑9年、判決により勾留は継続。

◾️起訴内容

コーバニーを理由に挙げ2014年10月6日から8日にかけて行われた抗議活動に関してアンカラ共和国主席検察庁が作成した起訴状には108人の被告が含まれた。

アンカラ共和国主席検察庁は、2014年10月6日から8日にかけて行われたコバーニー事件に関する捜査に関する起訴状を作成し、テロ組織クルディスタン労働者党(PKK)の、いわゆる上級幹部に加えて、人民の民主主義党(HDP)の元共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む108人に対し、様々な罪状により38倍重罪化された終身刑、合計1万9680年の禁固刑を求刑した。

起訴状では37人の犠牲者と2676人の被害者に言及している。被告全員は一連のコバーニー事件を責任を負うレベルで企図し、テロ組織の指示に完全に従って暴力を街頭運動という形で全国に広め、テロ事件を大規模に拡大したと告発された。組織の幹部としても起訴された被告達は、すべての犯罪について個々に責任を負った。

◾️ディヤルバクル、スィイルト、トゥンジェリ、バトマン、ビンギョル、イズミルで4日間のデモ等活動禁止

ディヤルバクル知事府は、5月16日から19日の間に、市全域の公共の場での集会、行進、プレスリリースなどの行動が禁止されると発表した。

知事府は声明の中で、「2014年に起こった『10月6-8日事件』として知られる過程で、我が国の国民と治安維持職員の生命や財産の安全に向けた攻撃を伴った事件の審理が2024年5月16日にアンカラ第22高等刑事裁判所で開催されることがわかっている。このため、以前私たちの県で起こった悲惨な事件を繰り返したいと考えているテロ組織の同調者、周縁的で過激なグループがこの裁判に抗議するのに託けて、県内各地で違法な行為や活動を行おうとしている可能性があり、これらの行為や活動により公共の秩序や安全が脅かされたり、社会的紛争が引き起こされたりするおそれがあると考えられる。

当該行為や活動が我が県でも起こりうることを考慮するに、治安や安全が悪化する可能性があり、生命や財産の安全、個人の不可侵性、財産の処分権に関する安全性や公共の健全性の確保が困難となるため、問題の事件や出来事に関し実施されようとする集会、行進、プレスリリース、ハンガーストライキ、座り込み、集会、スタンドの開設、テントの設置、チラシやパンフレットの配布、屋外でのポスターや横断幕の掲示などのあらゆる種類の行動、これらに参加するために来たと思われる人物や車両が他県から当県の境界に入り、外部の郡に関して言えば、この行動に参加するために出たり、あるいは市の中心部に入ること、これらは、集会およびデモ法第2911号の第17条および第19条、および県行政法第5442号の第 11/A 条、B 条および C 条に従って、憲兵隊管轄エリアを含む県と郡の行政境界内で、5月16日18時45分から2024年5月19日23時59分までの4日間、禁止される」と述べた。

同じく、同じ法律の同じ条項に従い、スィイルト県知事府は、2024年5月16日0時01分から2024年5月19日23時59分まで、トゥンジェリ県知事府は5月16日18時から5月19日23時59分まで、バトマン県知事府は2024年5月16日0時1分から19日23時59分まで、 ビンギョル県知事府は5月16日午前0時1分から2024年5月19日午後23時59分まで、イズミル県知事府は2024年5月16日午後3時30分から2024年5月19日午後23時59分まで市内全域で集会、デモ行進、プレスリリースなどの行為を4日間禁止すると発表した。


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翻訳者:芝田幸恵
記事ID:57917