6階から猫を落とした大学生の裁判はじまる

2024年05月21日付 Cumhuriyet 紙

試験監督をする間「ファルク」という名前の猫を6階から落とし、重傷を負わせたとされるミマール=スィナン大学哲学科の学生であるフェルハトA.ハキムが出廷した。

イスタンブルのレベントにあるテラッキー学校で試験監督をする間に、学校の「ファルク」という名前の猫を6階の教室の窓から落とし、重傷を負わせたとして「ペット虐待」の罪状で6ヶ月から3年間までの禁固刑の請求を受けて裁判中のミマール=スィナン大学哲学科の学生フェルハトA.ハキムは出廷した。

イスタンブル第60初等刑事裁判所における公判には、未勾留の被告人であるフェルハトA.と弁護士が出席した。審理には、テラッキー財団の代理人とイスタンブル弁護士会動物の権利センターの弁護士たちが参加した。

◾️「落ちたのは見なかった」

口頭弁論を行なった被告人フェルハトAは、事件当日シシュリ・テラッキー高校の外国語の試験で監督者として任につき、3部からなる重要な試験があったために非常に厳しい規則があり、この規則を最大限実行する必要があったと説明した。被告人フェルハトA.は、気温が高かったために窓を開け、すぐに猫が窓から教室に入ってきて、学生たちの集中がとぎれてしまわないように試験の秩序を破らない形で猫を入ってきた教室の窓の前部で歩けそうな広さの縁に放したが、猫を下には落としておらず、猫が落ちたことも目撃していないと主張した。

◾️「虐待の意図はない」

被告人の弁護士は、弁論を行う際に依頼人がミマール=スィナン大学の哲学科の学生であり、問題となった事件は3月23日におき、当該調書が、事件がソーシャルメディアで取りざたされたのに次いで3月26日に取られたと説明し、依頼人の名誉を傷つけ、その家族まで多くの情報がソーシャルメディアにさらされ、このために依頼人は外出できず学校へ行けなかったと発言した。依頼人へ帰された罪の中で「虐待」の要素に言及するのは不可能であり、依頼人にはこのような意図がなかったと指摘し、無罪を主張した。

◾️「治療を財団が賄う」

訴訟への参加を要請したテラッキー財団の弁護士は、猫のファルクが学校の猫であり、世話や餌やりを学校の生徒たちが行い、猫ファルクの治療費もテラッキー財団が負担しており、このため一連の費用がかかっており、被告人がこの費用を賄っていないとして、自分達が裁判に関与するのを認めるよう請求した。イスタンブル弁護士会とアンカラ(?)弁護士会の代理人達も訴訟への参加要請を行った。

◾️「学生は目撃者として証言」

暫定の判断を下した法廷は、テラッキー財団の弁護士が訴訟に加わる要請を認めた。弁護士会については、彼らが犯罪による直接の被害を受けていないという事実を理由に要請を却下した。法廷は、事件当日に教室にいた15人以上の生徒たちにつき目撃者として証言を聴くことを決定し、審理を7月10日まで延期した。


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翻訳者:安孫子織絵
記事ID:57951