コバーニー事件の告訴状、5名の元HDP国会議員に38倍終身刑求刑

2024年05月28日付 Medyescope 紙
アンカラ共和国首席検察庁は、イスラム国のコバーニーへの攻撃に対して2014年10月6日から8日かけて行われた抗議運動を理由として、5名の人民の民主主義党(HDP)の元国会議員を起訴した。告訴状が受理された場合、HDPの元国会議員のヒュダ・カヤ、セルピル=ケマルバイ・ペクギョゼギュ、ガロ・パイラン、ファトマ・クルトゥラン、ペロ・ドゥンダルに38倍終身刑が求刑されるだろう。

イスラム国の起こしたコバーニー事件に関して2014年10月6日から8日にかけて行われた抗議運動を理由に、HDP元国会議員であるヒュダ・カヤ、セルピル=ケマルバイ・ペクギョゼギュ、ガロ・パイラン、ファトマ・クルトゥラン、ペロ・ドゥンダルに対する新たな告訴状が用意された。アンカラ第22重罪刑事裁判所に送られた告訴状が裁判所に認可されれば、この5名の政治家には38倍の終身刑ならびに様々な有期の禁固刑を求めて起訴されるだろう。

元HDP共同議長であるセラハッティン・デミルタシュに対しては42年、フィゲン・ユクセキダーには30年3か月の実刑判決が言い渡され、計108名に判決が出たコバーニー事件の訴訟から11日後に、告訴状が整えられてアンカラ第22重罪刑事裁判所に送付された。この告訴状では、元HDP国会議員であるヒュダ・カヤ、セルピル=ケマルバイ・ペクギョゼギュ、ガロ・パイラン、ファトマ・クルトゥラン、ペロ・ドゥンダルが「容疑者」と呼ばれている。

■告訴状が受諾された場合、5名の元議員は38倍の終身刑が求刑されるだろう
告訴状が受理された場合、元HDPの政治家らは、37名に対する「殺害ならびに国家の統一性と国土の一体性の破壊」の罪による38倍の終身刑に加え、その他の罪状についてもそれぞれ有期の禁固刑を求めて起訴されるだろう。

■告訴状には何とあるか
準備された告訴状では、2014年10月6日から8日にかけて行われた抗議運動においてHDPのMYK(中央執行委員会)のメンバーと協同議長が、路上に出て「テロ活動」を行うよう市民を扇動したと主張された。
また告訴状では、東、東南アナトリア地域の県を始めとした35県、96群、131の居住地における抗議運動において37名が殺害され、29名が意識不明の重体、326名の警備隊員と435名の市民が負傷したと報告された。さらに3777件の器物損壊、25件の抑留、395件の盗難、15件の強奪、308件の職場及び住居不可侵違反、13件のトルコ国旗焼却、7件のアタテュルク保護法違反罪が確認されたと述べられている。

■どの罪状が問われるのか

告訴状では、抗議運動が起きた当時国会議員だったカヤ、ペキギョゼギュ、パイランと第27期国会議員のクルトゥランとデュンダルが、アンカラ第22重罪刑事裁判所に同じ罪状で訴えられた108名と同じ言動をしているして、このため容疑者らは「この運動はHDP本部が発する形で呼びかけられており、その結果として生じた犯罪に彼らは責任をとる必要がある」と述べられている。


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翻訳者:安孫子織絵
記事ID:57988