■米国大使館に対する攻撃:要求後の「治安事件」
【本紙:ムニール・ラビーウ】
開かれた領域
この2つの事件は犯罪であるかもしれない。あるいはそうではないかもしれないが、これら2つは多くの分析や評価を呼び起こすことになるだろう。特に(今回事件の舞台となった)両大使館の2か国は、安全保障上および防衛上の合意、あるいは和平ないし国交正常化の路線に入ることを含む戦略的合意に至るための交渉に数か月前から加わっている。そして今後生まれる分析のなかには、「この路線に反対し、サウジアラビアの立場を非難して米国人と対立する人がいる」というものが考えられる。正常化路線に反対するイランの声明が出され、イランが「アクサーの大洪水」作戦の一部はアラブ諸国・イスラエル間の正常化路線に打撃を加えることであると主張したのちに、またガザ地区での停戦に至る可能性に疑問が呈され、そしてガザ地区に対する戦争の停止に向けた効果的な圧力をイスラエルにかけていないの批判が米国に向けられた直後に、この想定は生まれている。
発生した出来事は、レバノンが開かれた領域であること、そしてテロ活動の懸念に関して、国内の一般的な安全保障上および軍事上の状況への適合が求められていることを裏付けている。実際に数日前レバノン軍は、レバノン領土に対する作戦実行の準備をしていたテロ組織を取り締まったとの声明を発表した。
(3)に進む
(1)に戻る