レバノン:ジャアファル・ファドゥルッラー尊師、政治家が行動を起こせば、初めて国家が建設される

2024年06月16日付 Al-Nahar 紙
ジャアファル・ファドゥルッラー尊師
ジャアファル・ファドゥルッラー尊師
■ファドゥルッラー尊師:政治家たちが深層で課題に対応することでのみ、祖国を建設することができる

【本紙】


ジャアファル・ファドゥルッラー尊師は、「レバノンで政治と政治家たちが行動を起こし、表面上ではなく深層から課題に対応すれば、祖国を築き、国民と歴史にふさわしい国家を樹立することできる」と説いた。

ファドゥルッラー尊師は、ベイルート南部のハレト・フレイク地区にあるイマーマイン・ハサナイン・モスクで、大勢の礼拝者の前にしてイード・アドハー(犠牲祭)のフトバ(説教)を行った。そして、その中で次のように述べた。

「(あなたがた)ムスリムは今、最先端の軍事兵器を継続的に(シオニストの)実体に供給する一方で、パレスチナ人に向けて援助物資を提供し、決まりきった外交声明を出している大国たちのような(人道的な)ふるまいをすべきではありません。いやそれどころか、アラブ・イスラーム諸国が資金や武器など物質的な方法で(パレスチナ民族)の抵抗運動を支援することも、決して優れた信仰ではありません。(我々はあなたがたに)パレスチナ人に代わって、あるいはパレスチナ人たちと一緒に戦えと言うつもりはありません。これまで彼らはあらゆる苦悩、殺戮、破壊に耐え、勇敢に戦い、敵に損傷を与えてきました。ほら、あなたがたは昨年10月7日から現在に至るまで、敵は大国の支援や加勢なしには力を持てないことを目の当たりにしてきたではありませんか。それで、アラブ及びイスラーム諸国、とりわけその政権は、責任をもって手持ちの手段や切り札を使わねばならないのです。諸々の関係や供給を断ち、命令を拒否することで、これらすべてが可能になります。このことは、けっして耐え難いことではありません。

ハッジ(メッカへの大巡礼)は、教義、シャリーア、概念、政治、経済、平和において、原則と価値観に基づいて団結するウンマ(共同体)の意味を確認する宗教的な時期です。信仰と日常性格を切り離している人が、ましてや国も国民も人道的な問題やイスラームへの関心が薄いところから、大勢やって来るような宗教的観光シーズンにしてはいけません。イスラームのそして人類の敵によって、ムスリムと抑圧された人々の血が流され、名誉が傷付けられ、聖域が冒涜されている状況を、どうして無視することができるでしょうか?」


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翻訳者:長谷川優希
記事ID:58115