リビア:国連安保理が武器禁輸のための「イリニ作戦」の期限を1年延長

2024年06月02日付 al-Quds al-Arabi 紙

■国連安全保障理事会が武器禁輸のための「イリニ作戦」の期限をさらに1年延長…ロシアは決議案への投票を棄権

【トリポリ:本紙】

国連安全保障理事会がリビア沖の公海で武器禁輸措置に違反していると合理的に疑われる船舶に対する査察許可をさらに一年延長したことは、同国におけるロシアの影響力拡大の報告を受けて同国が暴力の場へと戻ることへの不安が高まるなかで、広範な反応を引き起こした。

メディアによるとこの決定に関する投票は金曜日に行われ、理事国9か国が賛成したが、残りの6か国は投票を棄権した。

この決定はリビアを発着し公海上を航行する船舶が、安保理がリビアに課している武器禁輸決議に違反していると信じるにあたっての合理的な理由がある場合、国連加盟国や地域の諸機関にそれら調査する権限を与えるものである。

ロシアはリビアについての安保理の会合で、フランスとマルタが提出した、リビア沖において武器禁輸を実施するための海上調査である「イリニ作戦」の更新についての決議案に対する投票を棄権した。

ロシアのアンナ・エフスティグニエワ国連次席常駐代表は「このメカニズムは武器の不正取引の制限をすることが出来なかった」としつつ「このメカニズムは長く期待されていたリビア危機の政治的解決に寄与することはないだろう」と述べた。

(後略)


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翻訳者:西山想詩朗、庄司陽
記事ID:58178