中国BYD、トルコに自動車工場建設へ

2024年07月11日付 Milliyet 紙

トルコへ100万ドルの投資を決定した世界有数の自動車会社BYDのトルコ支社長のイスマイル・エルグン氏は、「マニサで工場の建設場所を視察し、当初は15万台の最大生産数をもって建設される工場施設の予定用地を拡大することも視野に入れて計画しました。建設予定の工場では、電動またはハイブリッドモデルの生産が実現される予定です」と説明した。

世界有数の自動車会社BYDがトルコでの投資を決定したことに関し、アブドゥル・ラティフ・ジャミール(ALJ)社トルコ・ヨーロッパ代表で、CEOのアリ・ハイダル・ボズクルト氏とBYDトルコ支社長のイスマイル・エルグン氏は記者会見を行った。

会見の中でエルグン支社長は、BYDがトルコ・メーカーの紹介を昨年の10月に行ったことに言及しつつ、今日の状況はBYDの投資決定が重大な意味をもっていると述べた。

◾️マニサの工場予定地

エルグン支社長は、「BYDの巨大な生産工場は、ヨーロッパでの当メーカーの拡大にとって最も重要な中心地となることでしょう。マニサの工場建設予定地を視察し、まずは15万台の最大生産台数で建設される予定の工場用地を拡大することも視野に入れて計画しました。そこでは、電動またはハイブリッドモデルの生産が実現される予定です」と話した。

◾️工場と研究開発センターを作る予定の中国企業BYDの幹部、来訪が発覚

BYDトルコ支社の活動が開始されてから今日まで、トルコにBYD幹部の来訪が複数回実現されていたことを伝えたエルグン支社長は、「彼らは訪問するたびにトルコ市場に対する信用を強く口にしました。BYDの王伝福会長たちは、ディーラーを訪問した際にそのような意向を言葉で強く示しました。私たちは当初から計画をこれに沿って立てました」と述べた。

◾️トップ3のメーカーになる

エルグン支社長は、BYDの投資決定が当メーカーがトルコで新たなフェーズに入ることを確実にすると明かし、以下のように述べた。「来期にBYDはとても積極的な姿勢で成長していく様を見ることになるでしょう。私たちはトルコ市場における均衡を急速に変えていくはずです。全電動やチャージ可能なハイブリッドモデルによってBYDは急激な成長を遂げるでしょう。投資奨励書類が官報で発表された後、11月から12月には私たちの製品をより入手しやすい状況で提供し始める予定です。これでBYDは2024年に約1万台ほどを完成させることができるでしょう。その翌年は少なくともこれの3倍を売り上げるほどのポテンシャルが見込めます。モデル数もすぐに増えるはずです。同時に生産計画に沿って年末にBYD ATTO 3とSEAL U DM-iモデルに加えて電動モデルをより提供することを考えています。積極的な成長と共に、私たちのメーカーはこの3年の内に乗用車市場でトルコで最も好まれるトップ3の座を得ることでしょう。」

◾️トルコ人消費者に適したモデル

エルグン支社長は、BYDが迅速な行動を起こすメーカーとして、2026年の終わりまでには生産投資を完了するという内容で契約を行い、また当社がこうした生産をより早期に開始するため活動を行ってきたと述べ、「現在の市場の均衡が変わる際に、トルコの消費者に適したモデルを売り出すつもりです。現在限られた数で私たちが販売している全てのモデルに消費者はとても満足しています。市場では満足度の点で高評価を得ています。一方でディーラーに関してとても多くの要望があり、ディーラー数も急速に増やし続ける予定です。年末にはディーラーの数が20に、来年には40以上に達することを目指しています」と話した。

◾️40%の免税

イスマイル・エルグン支社長はさらに、投資の合意決定が官報で発表された後、BYDが他の中国メーカーに課されている40%の関税を免除され、販売を継続できるようになると付け加えた。

◾️雇用と輸出

ALJトルコ社のアリ・ハイダル・ボズクルトCEOは、まずはトルコ国民としてBYDのような世界的大企業がトルコでの自動車生産を決定したことに喜びを示した。

ボズクルトCEOは、27年後にこのように自動車事業がやってきたこと、BYDが生産のためトルコを選んだことを誇らしく思う気持ちを示し、次のように話した。

「BYDのトルコの工場は、重要な雇用と輸出の機会を与えてくれるでしょう。トルコで科学技術的な生産が、科学技術により知られるBYDのようなメーカーにより行われるのは、非常に期待が高まることです。私たちはALJトルコとしてこの件で格別な喜びを感じます」と話した。

昨年BYDと販売契約を交わしたことに触れたボズクルトCEOは、次のように続けた。「ALJトルコとしてどの仕事にサインしても、最初に可能性があればトルコでその投資が実現するよう努めました。当社は1998年からトルコにいて、様々な分野で投資し続けています。ALJの最大市場の一つがトルコであり、常に私たちのビジネスパートナーに対してトルコが投資に適した場所であることを説明しました。」

◾️最適な場所

トルコが地理的な点で非常に戦略的な位置にあることに注目したボズクルトCEOは、トルコがヨーロッパ、アフリカ、中東、ロシアの中央にあると述べた。同CEOは、「トルコは物流システムと生産品質の点で世界に認められている状況にあります。ブルーカラーとしてもエンジニアとしても、私たちは非常に素晴らしい仕事をしています。経験豊富な供給システムがあり、これらが全て揃った時トルコは、投資に最適な場所となるのです」と説明した。

ボズクルトCEOは、次のように話を締め括った。
「BYDがトルコで行う投資は、他のメーカーも刺激するでしょう。この投資が範例となると考えられます。中国メーカーだけではなく、他の地域のメーカーもトルコが投資に最適な場所であるのを知り、トルコを投資対象として捉えることを心から信じています。」


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翻訳者:松田麻歩
記事ID:58329