イラン全土で記録的猛暑 全国70%の州で気温が上昇

2024年07月14日付 Hamshahri 紙

 ここ数日、国内の気温が上昇している。この原因は記録的な地球温暖化であり、70%の州において2℃の最低気温の上昇が記録されている。

【ハムシャフリー電子版】メフル通信社によると、イラン水資源研究所のモハンマドレザー・カーヴィヤーンプール所長は、以下の通り述べている。「昨今、国内全土が気温の急激な上昇に見舞われており、70%の州で最低気温が2℃上昇している」

 同氏は、約30%の州で最高気温が3℃上昇しているとし、次のように付け加えた。「先週は、国内ほぼ全ての州で最低気温が1℃上昇した。また、先週は80%以上の州で気温が2℃上昇した」

 カーヴィヤーンプール氏は昨今の気温上昇は前例のないことだとし、「年間で最も暑い月の記録が更新されたように、過去13ヶ月の地球全体の気温は、これまでの長期的な平均気温より1.5℃以上上昇している」

 イラン水資源研究所所長はまた、イラク、サウジアラビア、インド、パキスタンにおける前例のない気温上昇と、イランが暑さの影響を受けやすいことについて言及し、次のように注意を呼びかけた。「近頃の国内の状況は、気温の急激な上昇によって異例なものとなっており、エネルギー消費をうまく抑制する必要がある」

 報道によると、地球温暖化に起因する天候の変動は、気候変動として定義づけられ、旱魃とはまた異なる問題である。温暖化の原因の一部は、メタンガスの放出などの自然的要因であるが、二酸化炭素ガスの排出など他の要因のほとんどは人類の活動に由来するものだ。これらのガスの排出により、地球の周囲は(まるで温室のように)ガスの層によって取り囲まれ、大気循環に障害が起こることにより、熱は一度に地球から放出されずに、数段階に分かれて放出されるようになる。

 イラン水資源研究所所長は、昨年のバフマン月[西暦2024年1月21日〜2月19日]に、「2024年はこれまでで最も暑い一年となるはずだ」と発言している。イラン、また世界全体の長期的な平均値と比較した気温上昇の記録が最近更新されたように、我々は今日この予測の実現を目の当たりにしている。この問題は水や電力の消費に多大な影響を与えており、多くの国において、電力の安定供給は課題に直面している。

 最後に、気候変動は今日の世界における主要な脅威の一つであり、世界的レベル、とりわけ中東地域において極端で異常な気象災害増加の原因となっている。その結果、こうした地域における食糧と水資源の安全保障や、人類の健康と命が重大な危機に晒されている。共通だが差異ある責任のような概念が世界の文献に登場し、国際社会に対する普遍的な義務として確立されたことは、重要にして進歩的な一歩であり、結果が得られるまで真剣に追求することが重要である。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:AT
記事ID:58430