モロッコ:深刻な水不足に対して当局は対応を模索(1)

2024年08月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■地方住民たちが各県に対して「渇きの行進」を組織する
■当局は水不足の解決方法を模索する

【ラバト:本紙】

モロッコの辺境の村、特にモロッコ南東部と中部の村の住民たちは、時に20km以上にも及ぶ「渇きの行進」と呼ばれる徒歩行進を組織するのに慣れている。これは、さく井やダム水の活用、貯水地の建設により水不足問題の解決策を見出すべく、関連地域の知事たちに彼らの声を届けることを目的としている。地方当局者たちは平和的かつ文明的な方法で介入し、問題解決策を約束することで抗議者たちの行進を抑制している。

夏の暑さの激化に伴いここ数日繰り返されているこの光景は、モロッコの多くの地域で広がり始めた危機の現実を写し出している。これは地方に限った話ではなく、いくつかの街までも含まれている。ベレチド市やセタト市(カサブランカ南部)でも、日々繰り返される飲料水の断水─ましなときは水が出にくい程度だが─により、住民の苦悩は続いている。何年も連続する干ばつのせいでモロッコでは貴重になってしまったこの(水という)重要物資の消費が増大する暑い夏の数ヶ月間に苦悩は増している。

昨日火曜日(12日)の朝、カサブランカ=セタト地方とマラケシュ地方の当局は、毎週3日間の伝統的ハマーム(公衆浴場)の閉鎖を決めた。これは国が直面する水危機を考慮してのものである。本紙の情報筋によれば、関係当局はハマームのオーナーたちに対し、閉鎖前に彼らが事態に対応する暇さえ与えずに日曜夕方この決定を通知したという。


(2)に続く


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翻訳者:松本大介
記事ID:58500