パレスチナ自治政府のアッバース議長が国会の演壇から世界に向けて演説したこの会議には、注目すべき詳細が含まれていた。
パレスチナ自治政府のアッバース議長が国会の演壇から世界に向けて演説する臨時会議のため、トルコ大国民議会とその周辺では厳重な警備措置が講じられた。総会議場では警察犬による爆弾捜索が行われた。
トルコ大国民議会議長が特別に用意したパレスチナとトルコの国旗をあしらったスカーフが総会の全議員席に置かれた。殺害されたハマス指導者イスマーイール・ハニーヤ氏の写真は、赤いカーネーションのフレームに入れられ、AKPの最前列に置かれた。至福党(SP)の議員が座っている場所では、ハニーヤ氏とネジュメティン・エルバカン氏の写真が注目を集めた。一部のAKP議員はイスラエルによるガザ攻撃を示すプラカードを掲げた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、トルコ大国民議会のヌマン・クルトゥルムシュ議長が取り仕切る会議を自身の席から見守った。一方、民主主義者行動党(MHP)党首デヴレト・バフチェリ氏、善良党党首ムサバト・デルヴィシュオール氏、人民の平等と民主主義(DEM)党共同代表のトゥライ・ハティムオウルラル・オルチ氏、トゥンジェル・バクルハン氏は議場でアッバース氏の演説に耳を傾けた。国会議員ではない未来党、至福党、大統一党(BBP)の党首らも会議を傍聴した。CHP党首オズギュル・オゼル氏は足の骨折のため会議に出席できなかった。
■スタンディングオベーションを受ける
イスラエルのネタニヤフ首相は米議会でスタンディングオベーションを受けた。トルコ大国民議会のベキル・ボズダー副議長に伴われて議場に入ったアッバース議長は、全国会議員らに1分7秒間のスタンディングオベーションで歓迎された。アッバース氏の45分間の演説中、大半の議員のスタンディングオベーションによってアッバース氏の言葉は29回中断された。エルドアン大統領はアッバース氏が会場に入る時と、演説を終えた時に、議員らとともにスタンディングオベーションを送った。アッバース議長が演説中に「私の命はガザの子供の命よりも価値があるわけではない」「私も永遠の首都エルサレムに行く」と述べた後、エルドアン大統領は立ち上がって拍手を送った。
アッバース議長の演説後、エルドアン大統領は、クルトゥルムシュ氏、アッバース氏、バフチェリ氏を含めて一部の国会議員と短い会談を行った。
パレスチナとテヘランで暗殺されたハニーヤ氏のトルコ訪問に関する写真展が議会のシェレフ・ホールで開かれた。エルドアン大統領、クルトゥルムシュ氏、アッバース氏は一緒に展示会を訪れた。
■東トルキスタンの国旗
会議中、善良党グループの最前列にパレスチナ国旗とともに東トルキスタンの国旗も掲げられたことが注目された。昨年の中国公式訪問中にアッバース氏が東トルキスタンに関して行った発言は、トルコと世界の世論で物議を醸した。
この記事の原文はこちら
翻訳者:鈴木敬人
記事ID:58513