中東:ガザ、西岸、レバノン、イランで何が起こっているのか(5)

2024年08月31日付 al-Mudun 紙

■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制?

【本紙:ムニール・ラビーウ】

<<レバノン戦線では>>

米国・イラン間の交渉の扉が開き続ける限り、イラン政府が地域的な利益を模索するのは当然である。そのため同政府は、自国の利益は、軍事情勢の悪化を防ぐ唯一の方法として、イスラエルが自身の目的を完全に果たすことないままにガザ地区での停戦が実現されることにあると強調しているのである。見解の分裂が生じているものの、これはイスラエル人らがさらなる作戦を実施するのに資する交渉である。つまり米国が行っていることが、「衝突が激化しないようイランや同域におけるその同盟勢力を手懐けることと引き換えに、イスラエルが行いたいと考える作戦に関して同国に支援を提供すること」だと考える人々がいる一方で、「戦争は、停戦に向けた米国の圧力によって終戦や相互理解の実現に近づいた」とみる人もいる。

現在イスラエル人らが行っているのは、停戦の達成に向けた準備として、実現可能なことの実現に取り組むことだ。このようなすべての評価は、イスラエルの立場の全貌や、特にレバノンに対するネタニヤフ首相の真の意思をカバーしているようには思われない。というのも、特にイスラエル政府が戦争目標の拡大の承認を決定したのち、レバノンには、イスラエルがレバノン戦線やヒズブッラーとの対立に焦点を移す時が来るという国際的・外交的・国内的な懸念が存在し続けているからである。

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翻訳者:大森耀太
記事ID:58591