シリア:麻薬密輸対策の成果をめぐる政権側の主張と疑惑(4)

2024年09月04日付 al-Mudun 紙

■シリア政府がダマスカスでの少量の麻薬押収でサウジアラビアに「求愛」

【本紙】

<<ヨルダンを介した密輸>>

複数の発表を通じて、密輸用荷物の行き先についての政府見解に疑問を呈すことができる。というのもサウジアラビア当局が大量と発表した荷物(の内訳)は、5万や10万錠ではなく、カプタゴンの錠剤数千万錠と推定されるからだ。さらに麻薬は通常、背景に専門的なグループに属するギャングらが存在することを示す方法で隠されている。またこうしたケースでは例外なく、通称「シャキーア」として知られる小規模の承認らによる密輸作業が伴われるのである。

しかしヨルダンがシリアとの北部国境付近で押収したと発表した、8月だけで5個に達し、多くのカプタゴンと大麻が梱包されていた複数の荷物について明らかになったことで、状況はさらに明瞭になったようである。

さらにヨルダン公安総局は2日前、国境付近ではなく首都アンマンの南部で実施した4件の治安作戦でカプタゴン42万錠を押収したと発表したうえで、自国内への密輸が (シリアを示唆しながら) 「近隣国」の「アラブ諸国籍者」らの協力のもとで行われたと指摘した。

密輸業者は時に密輸に成功し時に失敗するため、ヨルダンとの国境付近からの真の麻薬流入規模を知るために、押収された荷物の数に依拠することはできない。以前にも、ヨルダンのアイマン・サファディー外相が、ヨルダン領を介してシリアからアラブ諸国へ麻薬を密輸する試みの3分の1は成功していると述べていた。

(3)に戻る

最初に戻る


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:大森耀太
記事ID:58611