ナーリン失踪・殺害事件に、各地で女性たち抗議

2024年09月08日付 Medyescope 紙

「女性の殺害を阻止するプラットホーム」と「女性議会」は、ディヤルバクルで失踪から19日後に遺体で小川の淵で発見された8歳のナーリン・ギュランさんのために、イスタンブルのカドゥキョイで行動を起こした。プラットホームのフィダン・アタセリム事務局長は、「私達は、子供たちを、こうした家族、こうした政府、こうした大臣たちの良識や道徳に任せておけない。」と述べた。行動の後3人が拘束された。

■女性たちはナーリン・ギュランのため街頭に

ディヤルバクルで失踪したナーリン・ギュランさんは、19日後に家から約3km離れた小川のそこで遺体で発見された。8歳のナーリンの疑問が残る死に抗議するため、女性たちは国内の多くの場所で行動を起こした。

イスタンブルのカドゥキョイ郡にあるスレイヤ・オペラ前に集まった「女性の殺害を阻止するプラットホーム」と「女性議会」のメンバーも「ナーリンの責任を問う」と書かれたプラカードを掲げた。「子供たちの運命は死ではない。」「怖がるな。一人で歩むのではない。」「ナーリンのような子たちは死なない。子供たちは生きろ。」というスローガンを掲げ、行動を起こした女性たちは、ナーリンの写真がついたプラカードを掲げた。

■「名前だけは大臣、くたばってしまえ」

「女性の殺害を阻止するプラットホーム」のフィダン・アタセリム事務局長は、彼らはナーリンを遺体で見つけたが、公正さを見つけられなかったと述べた。「あなたはどこにいる、公正よ。」と述べたアタセリム事務局長は、次のように続けた。

「公正は、単なる言葉なのか。公正さは、この土地にいる子供たちにとって、女性にとって、抽象的な概念なのか。公正とはどういう意味か。あなたが法務大臣であったとして、あなたは公正がどういう意味か知っているのか。19日後に発見された、ナーリンは。緊急の捜索が行われている際に、報道規制が敷かれた。なぜ、あなた方は秘密にするのか。人々が黙れば、当地のナーリンの失踪がなかったことになると考えているのか。私達は黙らなかった。人々は平等に生きるべきだ。子供たちは輝かしい未来に出会うべき、と望む人々がいる。私たちには理性がある。私達の理性を馬鹿にするな。どこを見ているのかはっきりしない大臣共よ、名前だけは大臣、くたばってしまえ。」

■3人女性が拘束

抗議後に3人の女性が、活動を行った場所から200mのところで警察によって止められた。女性たちは警察車両に乗せられて拘束された。

■アンカラでも抗議行動

「女性の殺害を阻止するプラットホーム」は、アンカラでもナーリンのために街頭に繰り出した。プラットホームを代表して記者会見をしたアンカラ女性議会トゥアナ・ゲンチェル県代表は、ナーリン殺人を通してトルコでは何千人もの行方不明の子供がいると強調した。

ラビア・ナズ殺人事件、依然として行方不明のギュリスタン・ドク事件に触れたゲンチェル代表は、「私達は追い続けなければならない。追い続けなければ、髪の毛すら動かせないのを知っている。」と述べた。ゲンチェル代表は次のように述べた。

「毎月、千人を超える子供が行方不明になっていると言われ、耳にしている。トルコ統計局は、こうした全データに対し、こう話されていることに対して、2016年以降行方不明の子供たちに関する一切のデータを発表していなかった。一つのデータも報告されていなかった。この沈黙の背後に隠れることはできないぞ。その子供たちがどうなったか責任を問わねばならない、あなたたちは。アンタルヤで、ガズィアンテプで、ディヤルバクルで頻繁に子供たちが失踪していると言う情報を得ている。このことのために声をあげない人々が、家族に焦点を当てた政策の件でどれほど饒舌であったかを私達は知っている。彼らが、その家族を、父親に子供が殺される神聖な家族をいかに神聖視させたかを、いかに高みに上げさせたかを、私達は知っている。あなた方は、子どもが殺され、搾取されている家族を神聖視させる前に、行方不明の子供たちを見つけろ。アンタルヤで、ガズィアンテプで、ディヤルバクルで、トルコ全土で行方不明の子供たちの責任を問うべきである。」

◾️「この与党はナーリンが笑い遊ぶことさえ許さなかった」

子供の保護法、ランサローテ条約が適用されていないと訴えるゲンチェル代表は、発生している出来事の責任を問うべきとし、次のように続けた。

「家族・社会事業省大臣よ、あなたの職務は何なのだ。単に家族を神聖視させることだけなのか。そうした家族の中で何が起きているのか、問わないのか。問わないですよね、でも私たちが問う、ほら問うものがここにいる。そうした家族の中で子供が搾取を受けている場合、暴力を受けている場合、亡くなった場合には、私たちがあなたに責任を問う。あなたも応えざるを得ない。その椅子に着いていて髪の毛すら動かせることなく、お悔やみだけ述べてその座に座ってられはしない。子供たちは搾取され、殺されている。でも明日は始業式ですよね。あの子たちは学校に行くべきです。ナーリンは明日学校に行くはずだった。でも、このシステム、この与党は、ナーリンが笑い遊ぶことさえ許さなかった。学校に行くことさえ許さなかった。」

◾️ディヤルバクル、ナーリンのために行進

人民の平等と民主(DEM)党、民主地域党(DBP)は、ナーリン・ギュランさんのために抗議デモを組織した。何百人もの人々がナーリン殺害犯の責任を問うようスローガンを投じた。

ディヤルバクルのバーラル郡で開始したデモ行進に集った人々は、手に手にナーリンさんの写真を持って犯人の責任を問いただせと屡々スローガンを投じた。

デモ行進には人民の民主主義党(HDP)の元共同代表のセラハッティン・デミルタシュの妻バシャク・デミルタシュ氏も参加した。


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翻訳者:新井慧
記事ID:58631