ナーリン殺人事件で4つの謎

2024年09月10日付 Milliyet 紙

トルコを揺るがしたナーリン・ギュラン殺害事件について、次々と新しい情報が明らかになっている。8歳のナーリン殺害に関する4つの謎が浮上した。それらの疑惑が以下の通りである。

ディヤルバクル県で8歳のナーリン・ギュランの死に関連する捜査のなかで逮捕された24人の容疑者のうちN.B.が供述において、逮捕された被害者の叔父サリム・ギュランが自ら小さな子供の遺体を20万リラと引き換えに川に捨てるよう求めたと述べた。

ディヤルバクル県の中心地バーラルにあるタヴシャンテペ地区において8月21日に失踪し、昨日エールトゥトゥマズ川で遺体となって発見されたナーリン・ギュランの死について、ディヤルバクル県共和国主席検事局は捜査を続けている。なぜナーリンは殺されたのだろうか。

■検死解剖で91のサンプルが採取された

ナーリン・ギュランの予備検死報告書が公表された。報告書では、遺体が腐敗しているため死亡時刻については記されず、正確な死因は分子検査、病理学検査およびイスタンブル法医学協会に送られるサンプルにおいて行われる検査で明らかにされるだろうと述べられている。またナーリンの遺体は検死のため、日曜日の10時50分にディヤルバクル県法医学協会に運ばれ、検死解剖が開始されたとある。

■左脚が切断している

報告書には、袋の中にあった遺体はまずX線検査が行われた後、分子検査、遺伝子検査の基礎的な生物学所見やPCR検査により虐待を含むあらゆる種類の犯罪を洗い出す形で詳細な91のサンプルが採取されたと記録されている。袋には遺体に関係すると考えられている脛骨があったと強調された。遺体の左脚は膝蓋骨からさきが切断しており、その原因はイスタンブル法医学協会へ送られた骨を用いて行われる調査により解決されるだろうと述べられた。報告書には、「法医学の専門家たちの初見では、遺体が本人のものであるのか腐敗が始まっているため明言できず、検死では目視で鋭利な切断工具や銃器による負傷、内出血を見つけることはできず、遺体の腐敗により死亡時刻を明らかにはできないだろう」とある。

■ナーリンはなぜ殺害されたのか。

1 少女は虐待にあっていたのか。タヴシャンテペ村で話されていたが明確にはなっていない最大の疑惑は、ナーリンが虐待にあっており、そのため殺害されたのではないかという説だ。検死解剖報告書の公表によりこの件は明確になるだろう。

2 原因は土地争いなのか。主張によると、叔父セリムと父アリフ・ギュランの間で5000万リラの土地を巡り争いがあった。殺害の原因になったと主張されている。

3 ナーリンは見られてはいけないものを目にしたのか。逮捕された兄が禁止薬物を飲むところ、また犬を虐待しているところなどをナーリンに目撃されたためであると言われている。母ユクセル・ギュランは、テレビ番組でこれらの事情を説明していた際、放送は中断された。

4 裁判官はナーリンの叔父セリム・ギュランに「ナーリンはあなたの娘なのか」と尋ねたようだ。テレビ番組ではセリム・ギュランとナーリンの母ユクセル・ギュランの親密な関係について言及された。この主張については調査が行われている。


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翻訳者:安孫子織絵
記事ID:58633