イスラエルのサイバー攻撃はトルコの脅威か?

2024年09月22日付 Cumhuriyet 紙

トルコ軍の元参謀本部情報部長であったイスマイル・ハック・ペキン氏は、レバノンで発生したテロ組織ヒズボラの構成員に対するサイバー攻撃を受けて世界の世論を騒がせている「電子戦」のリスクについて、「トルコ全体で国家として対策を講じる必要がある。トルコの防衛産業と研究開発活動は妨害される可能性がある。私たちは、作業プログラムを使って戦わずして我々の活動を台無しにするような新たな戦争システムの渦中にいる」と述べた。

Cumhuriyet紙の取材のなかで同氏は、イスラエルによるサイバー攻撃がトルコにとって脅威となりうるかという論点について、サイバー攻撃は電磁波を用いて行われ、そうした攻撃を防ぐにはトルコが独自のハードウェアを用意することだと述べた。

■我々はサイバー攻撃に対して穴がある

ペキン氏は、トルコ軍はソフトウェア面で先行していると述べ、とはいえ対策は講じられるべきだと指摘。

同氏は、「全体的に、我々は危険物質や重要施設をもっと管理する必要がある。この点でトルコはサイバー攻撃に対して脆弱だからだ。重要施設とそのソフトウェアを今一度見直す必要がある。詰まるところ、こうした設備は発注、制作・製造から納品までの全段階を管理する必要がある。トルコ全体で国家的な対策を講じなければならない。それもあらゆる部門で。特に危機管理部門は非常に重要であり、管理下に置かれなければならない。製品の販売業者、購入元、製造工程の管理が必要であり、そのようなシステムが求められている。トルコの防衛産業や研究開発活動は妨害される可能性がある。電子戦と言ってもその中身は多岐にわたる。防衛産業に携わる企業に加え、その関連産業も予防策を講じる必要がある。私たちは、作業プログラムを使って戦わずして我々の活動を台無しにするような新たな戦争システムの渦中にいる。今やテクノロジーは様々なことを可能にしている」と話した。

同氏は、レバノンで発生した攻撃はテロ組織ヒズボラにとって非常に大きな防衛上の穴だとし、「イスラエルは現在、心理作戦を行っている。『無敵のイスラエル』というイメージを再構築しようとしているのだ」と語った。


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翻訳者:原田星来
記事ID:58693