19才精神障害のセミフ・チェリキ、2名の女性を殺害

2024年10月05日付 Milliyet 紙

イスタンブルのセミフ・チェリキ(19才)は元ガールフレンドだったとされるイクバル・ウズネルさんの頭部を切断し、史跡エディルネ門の城壁から投げ落とした。むごたらしく殺された2人の若い女性は今日(5日)多くの涙が流れるなか埋葬された。

チェリキは30分前、エユップスルタンで彼の新しいガールフレンドとされるアイシェヌル・ハリルさん(19才)も殺害したことがわかった。重度の精神障害を抱えていることが明らかになり、5回病院で治療を受けていたこの殺人事件の容疑者をなぜ退院させたのか調査が進められている。

■エユップスルタンで始まった

イスタンブルの血生臭い事件はエユップスルタンで始まった。捜査によれば、肉屋だったセミフ・チェリキは昨日午後3時半ごろアイシェヌル・ハリルさんを刺殺した。アイシェヌルさんはチェリキの新しいガールフレンドだったといわれている。

学校の友人でもあった若い女性を殺害したチェリキはその後ファーティフへ向かった。そこではかつてのガールフレンドだったとされる19才のイクバル・ウズネルさんを呼び出したチェリキは、この若い女性を包丁で脅し、デルヴィシュ・アリ地区のフェヴズィパシャ通りの史跡である城壁につれていった。そこで口論となりチェリキは包丁で刺し殺し、切断した頭を壁から放りなげ、その後、自らも自殺を図った。

■計画的犯行か

チェリキの家で捜索を行ったチームは黒いペンで書かれた、ばらばらになった人の体が書かれたノートを発見した。この殺人犯には3つの前科があることが分かった。

■なぜ退院できたのか。

バクルキョイ・マズハル・オスマンの神経・精神病院、エユップ精神健康センター、そしてジェッラーフパシャ・神経・精神病院で治療を受けた殺人犯セミフ・チェリキは重い精神障害を抱えていたと指摘されている。5回もの治療を受けたチェリキがなぜ退院できたのかについて検察局が捜査を始めている。

■ひと月に34人の女性が殺害された

女性の殺人事件に関する最新の報告書によれば、9月に34人の女性が男性の暴力によって亡くなっている。そのうち20人の女性については容疑者が見つかった。殺害された34人のうち12人は離婚することを求めていて、和解や結婚、関係を拒んだために殺害された。16人は夫に、4人はかつての交際相手に、4人はその時の交際相手に2人は息子に、1人は父親に殺された。

■イクバルさん 最期の旅へ

エユップスルタンとファーティフで殺害されたアイシェヌル・ハリルさんとイクバル・ウズネルさんの葬儀がそれぞれ別のモスクで行われた。

頭部が切断され、身体をバラバラにされて殺害されたウズネルさんのためにファーティフのモスクでは正午、葬儀のお祈りがささげられた。葬儀にはウズネルさんの親族、友人、イスタンブルのダヴト・ギュル県知事、ファーティフのメフメト・エルギュン・トゥラン区長が出席した。

お祈りの前、モスクの中庭ではウズネルさんの親族の何人かが体調不良を起こした。ウズネルさんはお祈りのあと、エディルネカプの殉職者の墓地に埋葬された。

■アイシェヌルさんの母親は棺を抱えて泣いた

エユップスルタンでセミフ・チェリキに殺害されたアイシェヌル・ハリルさんも今日最期の旅へ向かった。ガズィオスマンパシャの自宅の前に運ばれた棺は神の赦しを得たのち、パザリチ・サデト・モスクへ移された。昼の礼拝が終わった後、アイシェヌルさんの葬儀の礼拝が行われた。葬儀にはアイシェヌルさんの家族、イスタンブル県のハサン・ギョゼン副知事、ガズィオスマンパシャのイスケンデル・ヨンデン郡知事、エユップスルタンのミトハト・ビュレント・オズメン区長をはじめとする多くの人が出席した。

アイシェヌルさんの母親はかろうじて立ち上がり、娘の棺を抱きしめて「何がおこったの。お母さん」と言って号泣していて、親族も涙を流していた。棺はタシュルタルラ墓地に埋葬された

■警察が警備体制とる

警察は2つの葬儀会場で警備体制をとった。

2人の女性を殺害したのち、ファーティフの城壁から飛び降り自殺したチェリキの葬儀は安全上の理由から行われなかったことが明らかになっている。


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:小林佑輔
記事ID:58821