米国:「人種差別主義者」のトランプ氏が大統領選挙に勝利

2024年11月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■トランプ氏の勝利は多大な懸念を呼び、米国の政治体制の腐敗を浮き彫りに

【ワシントン:本紙】

ドナルド・トランプ氏は人種差別主義者であり、イスラーム嫌悪者である。さらに前の任期中には戦争に関与し、占領国イスラエルの支持者の一人でもある。しかし米国大統領選挙でこの元大統領が確立した決定的な勝利は、彼を国内的および国際的な政治の場で強い立場に置き、それにより多大な懸念と注意を生じさせている。

いくつかの要因によってトランプ氏は勝利したが、おそらくもっとも重要な要因は経済的不満だ。米国内の多くのアナリストによると、この勝利は従来の民主党有権者が、ガザでイスラエルが犯した集団殺戮や、パレスチナ人に対する戦争の範囲がレバノンまで拡大したことに対するジョー・バイデン氏とカマラ・ハリス氏の支持を拒否したことに大きく起因した。またアナリストらはこの問題に関して、ハリス氏がイスラーム教徒やアラブ系米国人、そして他の多くの人の票を失ったと指摘した。

トランプ大統領は第一期目に、平和を実現するかわりにシリア、ソマリア、アフガニスタン、イエメンでの米国の戦争を倍増させた。

米国の多くの進歩的団体は声明で、トランプ氏がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の政策を支持していることは明白だと述べた。トランプ氏は戦争を停止するとの願望を表明しているにもかかわらず、前回大統領の地位に就いた時の記録では、平和の実現の代わりにシリア、ソマリア、アフガニスタン、イエメンで米国自身による戦争、そして代理戦争を倍増させたことが示されている。

(後略)


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翻訳者:田中友萌
記事ID:59021