イスラエル:クネセトが制定した法律がUNRWAを妨げる

2024年11月16日付 al-Quds al-Arabi 紙

◾️イスラエルのクネセトの法律が、西岸地区およびガザ地区におけるUNRWAの活動を脅かす
【ガザ:本紙】

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の高官は、『クドス・アラビー』紙への個別のコメントの中で、同組織との取引を禁止するイスラエル国会クネセトによる法律の適用に警鐘を鳴らした。税制免除や資金移動に関連する「技術的な詳細」が、特にヨルダン川西岸地区とガザ地区といった、イスラエルの支配下にない地域においてでさえも、同組織の活動を完全に麻痺させる可能性があることを強調した。

UNRWAの広報担当顧問であるアドナーン・アブー・ハサナ氏は、クネセトで可決された法律が、国連加盟国と、31,000人以上のパレスチナ人スタッフと数百人の国際職員が働く国連最大の機関で、西岸地区、東エルサレム、ガザ地区、ヨルダン、シリア、レバノンで活動している同機関との関係において「危険で前例のない」ものであると述べた。

同氏は、これらの前例のない法律は、第二次世界大戦後に確立された多国間体制を脅かす前ものであると指摘した。これは、国連加盟国の一つが、国連機関を禁止する「国内法」を制定したということであり、「危険な前例」を示すものであるとした。

そして「イスラエルが行ったことを、他の多くの国々も行う可能性がある」と述べた。

アブー・ハサナ氏は「クドス・アラビー」紙のインタビューで、イスラエルのクネセトが国連組織UNRWAの活動を妨害する2つの法律を制定したと指摘した。その1つは、同組織がイスラエルの支配下にある地域、つまり東エルサレムで活動することを禁止するものだ。

また、UNRWAが、シャイフ・ジャラーフ地区にあるUNRWAセンター、西岸地区の活動センター、コミッショナーオフィス、およびいくつかの国連機関のオフィスに加えて、クリニックや学校も運営していることを説明した。

続いて、第2の法律はUNRWAとの接触を禁止するもので、その中には、同機関のスタッフの入国を禁止することや、イスラエル当局による入国ビザの発行禁止が含まれていると指摘した。

イスラエルは、パレスチナ地域への通行が行われる検問所を管理している。これには、ガザ地区とエジプトの境界に位置する検問所や、ヨルダンと西岸地区の境界にある検問所、さらに西岸地区に通ずる検問所が含まれる。これらを通じて、国際職員たちは任務のためにパレスチナ地域に入ることができる。

(後略)


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翻訳者:新階 望乃
記事ID:59071