レバノン:イスラエル軍はレバノン南部の住民に対し退避を促す

2024年11月24日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエル軍は空爆の円滑化のため、レバノン南部の5つの村から退避するよう警告

【エルサレム:アナトリア通信】

イスラエル軍は日曜日(24日)、レバノン南部の5つの村にいる市民に対し、早急に自宅から退去し、アワリー川以北へ向かうよう警告した。

同軍のアヴィハイ・アドライ報道官はSNS「X」上で、「レバノン南部のザウタル・シャルキーヤ村、ザウタル・ガルビーヤ村、アルナウン村、ユフムル村、クサイバ村の住民に対して退避勧告が出された」と述べた。

さらにアドライ報道官は、「この村々にヒズブッラーの拠点がある」と主張しつつ、「住民は早急に自宅を離れ、アワリー川以北へ移動しなければならない」と付言した。

同報道官は、「適切な帰宅時期については、それにふさわしい状況が整った時に伝える」と述べるにとどまり、住民が自宅に戻る時期を特定しなかった。

10月初めにレバノン南部に対するイスラエルの地上作戦が開始されて以降、同軍は同様の警告を出したのち、レバノン南部の数十の村々を爆撃し破壊してきた。

レバノンの複数の地域では、いまだ続くイスラエルの空襲から逃れるため、住民による避難が発生している。

ヒズブッラーをはじめとするレバノンの諸派との衝突後、イスラエルは2023年10月7日に、ガザ地区に対して148,000人の死傷者を出したジェノサイドを行った。また同国政府は9月23日以降、空襲を通じてジェノサイドの範囲を広げ、首都ベイルートをはじめとするレバノンの大半の地域を含むようにし、南部では地上侵攻も開始した。

「アナトリア通信」が金曜日(22日)の夕刻までに発表されたレバノンの公式声明を観察したところによると、イスラエルのレバノン侵攻によって約140万人が避難民となっただけでなく、多くの子供や女性を含む3,645人が死亡、15,355人が負傷しており、大半の犠牲者と避難民は9月23日以降に記録されたという。


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翻訳者:大森耀太
記事ID:59113