ジャーメ・ジャム電子版特別寄稿 イスラーム団結の道を歩むイランとサウジアラビア(1)
2024年11月11日付 Jam-e Jam 紙
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子とイラン大統領マスウード・ペゼシュキヤーン博士が電話会談を行ったこと、及びイスラーム諸国首脳会議に出席するために第一副大統領がリヤドへ出発したことは、サウジアラビア政府のもとにイランとの関係強化に向けた真剣な意思が存在していることを物語っている。
◆執筆者:ハサン・ハーニーザーデ(アラブ世界専門家)
リヤドで臨時イスラーム諸国首脳会議を開催するという提案はイラン・イスラーム共和国の提案によってなされ、サウジアラビア政府がこれに合意した。
サウジアラビアのリヤドで開催されたイスラーム諸国55か国の首脳会議の議題は、ガザとレバノン南部の無防備の人々の殺戮を終わらせるべく、シオニスト政権に圧力をかけるための実践可能な解決策を得ることだった。
イラン・イスラーム共和国大統領は職務の多忙さや議会に提出された政府の年間予算を守る必要性を理由にリヤド会議への参加を控えたが、モハンマドレザー・アーレフ第一副大統領と外相のアッバース・アラーグチー博士が出席したことは、この重要な地域的会議にイランが積極的に臨んでいることの証左である。
イスラーム諸国首脳会議の結果が実効性のあるものとはならなかったことや、この大規模で世界的に影響力のある機構がガザ戦争を終結させることができなかったはさておき、イラン代表団がシオニスト政権と対峙することを提案したことは、リヤド会議の参加者たちの注目を集めた。この会議とイランの影響力あるプレゼンスは、イスラーム諸国の中で最も枢軸的な国としてのイランとサウジアラビアの関係が正しい軌道に乗っていることを示している。
過去の状況や、イランと周辺アラブ諸国との間の対立を激化させようとする外国勢力の介入の結果、当然のことながらイランと湾岸協力理事会の最大加盟国であるサウジアラビアの関係は、不安定な歩みをたどっている。しかし、相互対立の最終的な解決に向けた両国の動きは鈍いものの、テヘラン―リヤド間の関係強化は抵抗の枢軸による抑止力増強に至ることに加え、強力なイスラーム戦線の形成にもつながる。
リヤドでのイスラーム諸国首脳会議の傍らで行われた第一副大統領モハンマドレザー・アーレフ博士とサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の会談は、地域の緊張緩和にイランの果たす役割が大きいことをサウジアラビアがよく理解していることを証明するものだ。
−(2)に続く−
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翻訳者:SR
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