シリア:反体制派諸派がハマー県農村部を掌握するなか、シリア軍はヒムス県まで撤退
2024年12月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■シリア軍部隊がヒムス県に向け撤退するなか、反体制派諸派はハマー市に侵攻
【本紙】
反体制派諸派の合同作戦指令室は、「敵部隊が深刻な崩壊の状態にあり、重要拠点数十か所から早急に撤退するなか、我々の部隊はハマー県およびアレッポ県の各前線で大規模に進攻しており、さらには敵部隊の隊員ら数十人が離反した」と述べた。
戦場筋によると、反体制派諸派は、ハマー県北部のムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市、カフルヌブーダ町、ハルファーヤー市、カルアト・マディーク町、スーラーン町、ティーバト・イマーム市といった要衝を制圧し、ハマー市に到達したという。
シリア人権監視団(SOHR)は、「反体制派諸派が、多くの都市や町、村にある拠点複数か所から早急に撤退しているシリア軍を圧倒しつつ、ハマー県北部および西部の農村部に進攻し、これまでに15以上の都市や町に進攻し、もっとも最近ではキリスト教徒が住民の大多数を占めるスカイラビーヤ市とムハルダ市に入ったという。さらに、ティーバト・イマーム市や、多くの村を擁するシャフシャブー山地域を攻撃し、シリア軍の約15の軍事部隊がハマー県からヒムス県に向かって大規模に撤退しているのが観測された」と述べた。
諸通信社はロシア国防省の今日土曜日(30日)の発言を引用し、「ロシア空軍が、ロシア政府の同盟者であるバッシャール・アサド大統領に対抗する勢力が迅速に進軍するなかで、シリア軍を支援するために反体制派の戦闘員らに対する空爆を実施した」と伝えた。
この進軍と同時に、シリア軍はハマー市やハマー軍事空港をはじめとする多くの地域にある拠点からの撤退を続けている。また、同軍がヒムス県からハマー県に向かわせた部隊内で、隊員らの離反も発生している。
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翻訳者:大森耀太
記事ID:59163