フィダン外相「HTSとは、長年にわたる関係」
2024年12月21日付 Cumhuriyet 紙
フランスの放送局、France 24の番組に語ったハカン・フィダン外相は「ISISやアルカイダの関連組織についての諜報活動に関してシャーム解放機構(HTŞ)は長年我々と協力関係にあった。」と述べた。
ハカン・フィダン外相はフランスの放送局France 24の番組で最近の話題について評価を行った。
■「新首脳陣と会うことを計画している」
フィダン外相は「ダマスカス訪問やHTŞの指導者との会談を計画していますか?」との質問に対し、「ええ、計画している。ダマスカスでの新首脳陣と会うことを計画している。」と述べた。
フィダン外相はシャーム解放機構(HTŞ)がトルコのテロ組織リストから何故外されないのかとの問いについて、「彼らをトルコのリストに載せるのは、国連のリストに関することだ。私たちは国連安保理の決定に従っているが、現在は法的な面と実態が互いに反している矛盾した状態だ。」と返答した。
■「諜報活動について協力関係に」
「あなたは外相になる前、諜報局長でした。アフマド・アッ・シャルウとしても知られるHTŞの指導者とあなたは連絡を取っていると思います。ISISやアルカイダといったテロ組織との闘争において、彼らは役立ったのでしょうか?すでに彼らがテロリストではなく、対テロ組織の協力をしていると示すために、トルコや西欧の高官と協力したのでしょうか?」との問いについて、フィダン外相はHTŞはとくにISISとの戦いで情報共有して良い協力を行い、自身らにとって非常に助けになったと返答した。
フィダン外相は機密事項だったため、その時はこのことを世間に公表していなかったと述べ、「ISISやアルカイダの関連組織についての諜報活動に関してHTŞは長年我々と協力関係にあった。」と話した。
フィダン外相はHTŞがISISのアブーバクル・アル・バグダディー元指導者のような標的についても協力を行ったのかとの問いに対し、この種の標的についてもHTŞはトルコと協力関係にあったと回答した。
「アメリカのシリアでの駐留軍が知られぬうちに2倍以上になっていたことをあなたは知っていましたか?」との問いに対してフィダン外相は先週ごろ数が増えていることに気が付いたと言及した。
■「必要があれば行われる」
トルコはシリア北東部に向けた軍事作戦を行っていくのかどうかとの質問に対し、フィダン外相は「現在はシリアに新政権がある。私に言わせればこの仕事は彼らが行うべきだ。シリアの領土保全と主権はそれに欠かせないものだ。そうしなければならない。」と述べた。
フィダン外相はシリアの新政権がこの問題を取り扱うことは「彼らが選ぶ道の一つ」であると話し、「これが望ましい道行だが、そうならなければ当然我々は自らの国家安全保障を守らなければならない。」と述べた。同相は「新たな軍事作戦の可能性はありますか?」との質問には「必要があれば行われる」と述べた。
■「その基盤はなくなった」
フィダン外相はロシア、イランとアサド前大統領がYPGに基盤を与え、アメリカや一部の欧州の国もそこでYPGに支援を行っていると言及し、「しかし現在、その基盤はなくなった。ダマスカスにはもう新たな現実がある。ダマスカスの新政権がこの問題に取り組むことを願う。」と述べた。フィダン外相は「一方でYPG/PKKは我々が何をしたいか非常によくわかっている。我々はトルコに対するあらゆる脅威を望まない。顕在化した脅威も潜在的脅威も望まない。」と話した。
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翻訳者:伊藤梓子
記事ID:59320