トルコードイツ外相会談、話題はシリア難民
2024年12月22日付 Cumhuriyet 紙
ヨーロッパに渡りたいシリア人が大量に移住することを防ぎ、それらの難民をトルコに留まらせる代わりにEUが経済援助をすることを規定した合意が2016年3月18日に締結されている。
ドイツのアンナレーナ・ベアボック外相は、昨日アンカラでハカン・フィダン外相と会談した。会談ではシリアの最新情勢や難民、国の再建についての話題が深く話された。欧州連合(EU)は先週、トルコに住むシリア難民のために新たな10億ユーロの資金を発表した。
トルコ経済開発財団の書記長であるチーデム・ナス准教授は、シリアを掌握したジハード主義テロ組織HTS(シャーム解放機構)が統率する新政権が包括的であるかのかどうかという疑問について、「欧州諸国」がトルコと会談できると述べた。ナス准教授は、「トルコのこれらのグループへの影響を考慮しながら、より親密な協力関係の下でシリアの将来においてより効果的に取り組むことができる」と述べた。
EUが様々な可能性にも考慮しながらトルコとの協力を強めていきたいと考えていることを強調したナス准教授は、トルコ政府―EU間の難民協定について言及した。ナス准教授は、「協定の最後の項目では、シリアでの人道的状況を改善する上でトルコとEUが協力することを目的としていたが、あまり実践されていない。もしかするとこれを再び復活させることが求められるかもしれない。EUの基金から資金を調達することができる。ドイツとも別の協力が可能だ。」と話した。ナス准教授は、その合意が移民の流動の激しかったことを受け締結されたと強調し、「現在では移民の帰還と、新たな移民を引き起こす衝突の可能性への不安から再検討されうる」と説明した。
ヨーロッパに渡りたいシリア人が大量に移住することを防ぎ、それらの難民をトルコに留まらせる代わりにEUが経済援助をすることを規定した合意が2016年3月18日に締結されている。
■「軟化させる取り組み」
シリアで新たな衝突が起こることに対する取り組みに触れたナス准教授は、ドイツが、テロ組織YPG(人民防衛隊)に関連する「SDG(シリア民主軍)が存在し続ける解決策を支持することに固執しており、トルコの態度を軟化させたいと思っていることを」話した。ベアボック外相はアンカラを訪れる前にYPG(人民防衛隊)に言及して、「コバニ(アイン・アル・アラブ)は、クルド人がISIS(イスラム国)に対して行った勇敢な戦闘のシンボルである。これ以上の流血は、14年にわたる戦争の後にあってはならない。トルコにはシリアの領土保全と平和への希望を守る責任がある」と説明した。
この記事の原文はこちら
翻訳者:梅田茉奈
記事ID:59326