ガザ・コーラ、売り上げはガザの病院支援に
2025年01月08日付 Medyescope 紙
イスラエルによるガザ戦争のためにイスラム教の国々で開始されたコカ・コーラとペプシのボイコットは、現地のコーラメーカーに新たな商売の機会を与えた。ガザ・コーラを発売したパレスティナ活動家のウサメ・カシュ氏は、手にする利益を用い、パレスティナで病院を再建することを求めている。
カシュ氏はガザのため資金を集めるため、そして「軍事産業に投資をしている大企業」にメッセージを伝えるため、ガザ・コーラを設立したことを述べた。
ウサメ・カシュ氏はガザ・コーラによって得られる収入をガザ北部にあったが、戦争のため大破したアル=カラマ病院を再び建設するために使いたいと考えている。
■なぜアル=カラマ病院なのか?
パレスティナ活動家のカシュ氏はこの病院を比較的小さかったため選択した。病院を簡単に運営できること、とても高額ではないことが効果的であった。カシュ氏はこの計画を実行に移せるのかどうかについてまだわからないが「私たちには夢をみる権利がある。夢がなければ生きていけない。」と述べた。
カシュ氏はアル=カラマ病院を再建するため、必要な調査を始めたことを述べた。
人権擁護者、映画製作者、そして炭酸飲料の生産者でもある43歳のカシュ氏はガザでパラシュートの布で作成されたテントで野外病院を設立したことを明らかにした。
■その案はどのように生まれたのか?
カシュ氏はガザ・コーラの案をまず2023年11月に思いついたことを述べた。炭酸飲料を気に入ってはいないが、ガザ・コーラの案にはあるメッセージを込めたと考えている。カシュ氏によれば、この炭酸飲料は「軍事産業に投資している全ての大企業」への挑戦だ。パレスティナ活動家は大企業を指摘しながら「あなた方のお金がどのようになっているのか見ていますか?我々の家、環境を喪失させている。目を覚ます必要がある。自分たちの金と欲が大量虐殺を引き起こしたことに気づくべきです。」と述べた。
■ウサメ・カシュ氏とは?
ウサメ・カシュ氏はヨルダン川西岸地区のナブルス出身である。ボイコット・投資撤収・制裁(BDS)運動の提唱者である。2001年に国際連帯運動(ISM)を設立した。2010年のガザ支援船団に参加した。18年前、イスラエル当局によって拘束され、収監された。彼は獄中で拷問を受けた。その後、パレスティナを追われ、それ以来イギリスに住んでいる。
2024年にロンドンにおいて、パレスティナ人とその支援者のため政治と文化センターとなる「パレスティナの家」を開設した。
■「ボイコットを続けるべきだ」
カシュ氏はコカ・コーラを「人の命を顧みない大きな企業の代表」として見ている。2022年のウクライナ占領のあと、ロシアで活動を続けているコカ・コーラ、マクドナルド、ペプシのような西側の食品、飲料企業はボイコットの呼びかけの標的となった。ここ数ヶ月、イスラム諸国におけるコカ・コーラとペプシコのボイコットは、地元のコーラ企業に新たな市場機会を提供している。
ガザ戦争のため、始まったボイコットが2社の売上を減少させ、地元の企業の売上を増加させる原因となった。
■ガザ・コーラはどこで売られているのか?
24本入りが30ポンドで売られているこの飲料商品はイギリスで販売されている。また、オンラインでスペイン、オーストラリア、南アフリカ、クウェートのような国へも送られている。
ガザ地区とヨルダン川西岸地区のパレスティナ人がこの飲み物を試してみたくても、現在、この地域へガザ・コーラが送られることは不可能である。
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翻訳者:伊藤颯汰
記事ID:59447