ダマスカス・ウマイヤモスクでの群衆事故、その原因は?

2025年01月12日付 Hurriyet 紙

2日前、シリアで発生した金曜礼拝中の群衆事故の原因が明らかとなった。事故を目撃したアリ・ハサン氏は、「金曜は食事の配布があり混雑していた。そんななか、金曜礼拝でモスクに入ろうとした人々が亡くなった」と述べた。別の目撃者アブドゥッラー・ナナ氏は、「金曜礼拝に来た人々と食事配布に来た人々がごちゃごちゃになって大混乱に陥った」と述べた。

シリアの首都ダマスカスのウマイヤ・モスクで5人が死亡した群衆事故の目撃者らは、事故原因は無料の食事配布に関するSNS拡散現象にあると述べた。

アリ・ハサン氏は、金曜礼拝のためにモスクに入ろうとした人々が互いに踏みつけあったと話し、「金曜は食事配布があり混雑していた。そんななかで金曜礼拝のためモスクに入ろうとした人々が亡くなった。大変な混雑でウマイヤ・モスクの門で互いに踏みつけあう事態となった」と続けた。

■「礼拝者と食料配布に来た人がごった返しに」

別の目撃者アブドゥッラー・ナナ氏は群衆事故について、「混雑原因は、金曜礼拝と食事配布が同時におこなわれたことだ。これが大きな過ちだった。金曜礼拝者と食事配布目的の人々が入り乱れ、そのせいで大混雑になった。食事の配布方法もよくなかった。配布者側もこれほど人々が集まるとは想定していなかった。無知により引き起こされた大混だった。食事を配布した側も兵士らも、これほど人が集まるとは知りようもなかった」と話した。

■ソーシャルメディアで拡散

アリ・バクランル氏は食事配布の段取りの悪さを指摘した。同氏によれば人々が互いに踏みつけあってしまい、「ウマイヤ・モスクは非常に混雑していた。食料配布が礼拝時間と重っており、人々は互いにぶつかるような状況だった。5名が亡くなり、多数が負傷した。残念だ。またこれは罪でもある。多くの人々が被害を受けた。食事の提供がSNSで拡散されて大混雑が起きた。食事は、羊50頭を屠殺してその肉をピラフにかけたものだった。もっとスムーズにやるべきだった。あれほどの人が亡くなったのは気の毒な罪だ」と述べた。

■モスクで起きた大混乱

1月10日(金)、ダマスカスのウマイヤ・モスクで、金曜礼拝を終えた人々がモスクを出る際に群衆事故が発生した。ダマスカス保健局長のモハメド・アクラム・マートゥーク博士はシリア通信(SANA)に対し、この大混乱で5人が死亡、16人が負傷したと明らかにした。

SNSではモスクで人々が負傷者の応急手当をする様子が流れた。ダマスカス州マヒル・マルヴァン知事はSANAに対し、同日ウマイヤ・モスク内及び周辺施設で開催された市民行事で大混雑が発生し、不幸な事件が起きたと述べた。

知事は、モスクで発生した事故の全責任は州にあり、今後公共の場でこのような事故が繰り返されないよう、緊急対策を講じるべく取り組んでいると強調。さらに「我々は内務省とともに事故の詳細と原因を調査しており、責任者の責任追及に向け必要なあらゆる手段を講じる」と述べた。


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翻訳者:原田星来
記事ID:59482